1997 Fiscal Year Annual Research Report
単純ヘルペスウイルスI型初感染症の潜伏ウイルスの再活性化について
Project/Area Number |
09771815
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
小嶺 徹 久留米大学, 医学部, 助手 (20279227)
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Keywords | 単純ヘルペスウイルスI型 / 初感染 / 再発 / 中和抗体 / IgM,IgG抗体 |
Research Abstract |
単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)初感染症例で,初感染後の自然史を把握する目的で,当科を受診し,約半年から1年間の長期経過観察に協力の得られた7症例につき,病巣発現とHSV-1の唾液中への無症候性排出状況並びに抗体の推移について長期に渡って観察した. すなわち,唾液は毎日自宅で採取し,月に1回,再来時に検体を集め,HSV-1の分離を行った.またその時,抗体用の採血を行い,中和抗体価とIgM,IgG抗体価を測定し,病巣発現の有無につき問診した. 今回は,抗体採取の終了した11歳女児例(6ヶ月間)と24歳女性(12ヶ月間)の2例の結果を示す.小児例では病巣の発現はなく,2ヶ月目と5ヶ月目に2回,唾液中への無症候性排出が見られ,中和抗体価は2ヶ月目に180倍とピークを示し,IgMは1ヶ月後にピークに達し,その後下降したのに対し,IgGはピークが2ヶ月後にみられ,その後下降を示した. 一方,成人例では約2ヶ月に1回の割合で5回の下唇ヘルペスの発症を見ており,この時には唾液からHSV-1が分離され,この他2回,無症候性排出も見られた. 中和抗体価は6ヶ月後に320倍とピークを示し,IgMは2ヶ月後にIgGは4ヶ月後にピークを示し,ともに病巣発現に合せて変動を示した. 以上のことから,小児と成人で再発病態が異るものと推測された.
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