1997 Fiscal Year Annual Research Report
歯科診療時におけるストレスの評価法-唾液中のホルモン変動-
Project/Area Number |
09771819
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
三留 雅人 北海道大学, 歯学部, 助手 (50261318)
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Keywords | 唾液 / カテコールアミン / 歯科ストレス |
Research Abstract |
小児歯科診療において、唾液中のカテコールアミンの測定法の確立は、患児に負荷されたストレスの程度を無侵襲的に評価する方法として、意義があるように思われる.本研究の目的は、歯科治療中の小児患者から経時的に唾液を採取し、その中のカテコールアミンを測定する方法を確立し、患児に負荷されるストレスを客観的に評価し、臨床的な有用性を調べることにある. <実験1>本学附属病院を受診した健常小児8人(3才から7才)について、歯科治療中時の唾液中のカテコールアミンの変化を調べた。すなわち、待合い室、歯科治療台にあがった直後、局所麻酔時、歯質切削時、充填時、終了後の唾液を採取し唾液中のカテコールアミンの変動を調べた。浸麻には3%シタネストーオクタプレシンを使用した.<実験2>レストレーナーの使用が歯科治療に及ぼす影響を調べるため、治療に非協力なためにレストレーナーを使用した小児4人(4才から5才)について唾液中のカテコールアミンを測定した。 実験1より、唾液中のノルアドレナリンは、待合い室時にくらべて、歯科治療台に横になったとき、および局所麻酔時に有意な上昇を示し、その後下降した。唾液中のノルアドレナリンの変動は、従来、歯科治療中の心拍変化などにより報告されてきた変動のピークと一致した。このことから唾液中のノルアドレナリン測定は患児に負荷されるストレスを客観的に評価する方法として有用であることが明らかになった。実験2では実験1よりも唾液中のノルアドレナリンの分泌が多い傾向にあったが、有意差はみられなかった。実験2に関しては、号泣中の小児から唾液を採取することは難しく、また、例数が少ないことから、引き続き研究が必要であるように思われた。これらの主な結果はSalivary catecholamine assay for assesing anxiety in pediatric dental patients.としてThe Journal of Clinical Pediatric Dentistry 21,255-259、1997.で発表した。
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Research Products
(1 results)