1997 Fiscal Year Annual Research Report
Biotilm Systemを用いた根面齲蝕モデルの開発と象牙質う蝕の研究
Project/Area Number |
09771824
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
浅沼 慎 東北大学, 歯学部附属病院, 助手 (80202589)
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Keywords | 人工プラーク / 根面象牙質齲蝕 / pH変化 |
Research Abstract |
う蝕は歯垢細菌の糖代謝による歯質の酸脱灰から初発する。しかるに歯質の界面のpH変化と歯質の脱灰の両方を調べた研究は少ない。また高齢化社会の到来に伴い、根面象牙質う蝕の実験う蝕モデルの開発の必要性が生じてきた。そこで今回1%アガロースゲルを用いた人工プラークと根面象牙質の界面のpHを連続的に測定しながら脱灰/再石灰化を調べるためのpHサイクリングを考案した。根面象牙質の脱灰/再石灰化現象をpH変化と関連づけて明らかにするために、基礎的データを得る意味でエナメル質についても同様の実験システムで調べることにした。 人工プラーク上をフィルム状(厚さ1mm)に再石灰化液あるいは脱灰液を流し、in vivoで得られるステファン曲線と同様のpH変化を引き起こした。これらの溶液の成分は以下の通りである。1)再石灰化液;1.5mM Ca、0.9mM P、50mM KCl、20mM Hepes、pH7.0。2)脱灰液;100mM乳酸/乳酸ナトリウム緩衝液に再石灰化液を含むpH4.0の溶液。プログラムタイマーとペリスタポンプを用いることによりで再石灰化液を連続的に20ml/hの速度で、脱灰液を24時間の中で6回100ml/hの速度で流した。6回のpH曲線には再現性があった。このpHサイクリングを7日間連続で行った。このpHサイクルによりエナメル質表面には肉眼で明らかに白濁が生じ、その硬度は低下した。また、脱灰前後の歯質の表面形態をエナメル質と象牙質とで同一条件で調べるためにAFM (Atomic Force Microscopy)を用いることを試みた。現在、象牙質の脱灰液/再石灰化を定量するための方法を検索中である。
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Research Products
(1 results)