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1997 Fiscal Year Annual Research Report

歯髄における免疫防御機構の獲得過程の解明:免疫組織化学的、微細構造学的検討

Research Project

Project/Area Number 09771827
Research InstitutionNiigata University

Principal Investigator

大島 邦子  新潟大学, 歯学部, 助手 (80213693)

Keywords抗原提示細胞 / 歯髄 / クラスII MHC / 発生 / 免疫組織化学 / 免疫応答 / 微細構造
Research Abstract

歯髄の免疫防御機構の獲得過程を明らかにする目的で、ラット臼歯の発生過程における歯髄免疫担当細胞の動態を検討した。試料は生後1,4,7,14,20,30,40,60,80日の上顎第1臼歯を用い、抗原提示細胞のマーカーとしてクラスII MHC分子を認識するOX6モノクローナル抗体、マクロファージを含む単球系細胞のマーカーとしてED1抗体による免疫染色を施し、光線顕微鏡にて観察した。その結果、次のような所見を得た。(1)生後まもなくの歯髄には、ED1,OX6陽性細胞は殆どみられなかったが、象牙質形成が既に開始している生後7日には、多数のED1陽性細胞が歯髄内に観察され、象牙芽細胞層内にも毛細血管に付随して陽性細胞が位置していた。(2)OX6陽性細胞数は生後14日までは非常に少なく、萌出(生後20日)後に徐々に増加した。また、ED1陽性細胞が歯髄内全体に散在しているのに対し、OX6陽性細胞は髄床底部から増加していく傾向を示した。(3)エナメル器および歯根膜では比較的早期からED1およびOX6陽性細胞数に大きな差はみられなかった。
以上より、免疫担当細胞のうち単球系細胞が萌出前の歯髄に多数配置しているのに対し、抗原提示細胞は歯の萌出後に徐々に増加することが明らかとなった。このことより、歯の萌出に伴う外界からの刺激が、歯髄の免疫担当細胞の抗原提示能獲得、すなわち歯髄の免疫機能の成熟に関与することが示唆された。今後はさらに、歯髄の免疫防御獲得機構と神経・血管との相関、電子顕微鏡を用いたEDI陽性細胞およびOX6陽性細胞の細胞学的特徴の検索、EDI陽性細胞がクラスII MHC分子を発現するに至る過程について検索していく予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 大島 邦子: "咬むことにより神経終末は成熟する 歯根膜ルフィニ神経終末の発生" ザ・クインテッセンス. 16(5). 6-12 (1997)

URL: 

Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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