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1998 Fiscal Year Annual Research Report

嚥下障害患者における嚥下動作時の舌の動態と口腔内圧の関連に関する研究

Research Project

Project/Area Number 09771871
Research InstitutionThe Nippon Dental University

Principal Investigator

村松 慶一  日本歯科大学, 歯学部, 助手 (00230011)

Keywords口腔内圧 / 嚥下障害 / 軟口蓋挙上不全 / 脳血管障害
Research Abstract

健康成人男女を対象として、口腔内圧測定用チューブの先端を口腔前庭部、口蓋前部(硬口蓋中央部付近)、口蓋後部(硬口蓋最後部付近)の3点に置いた場合の口腔内圧を測定し、口腔内圧測定に最も適した場所の検討を行った。その結果、1)同一被験者内でみた場合の測定値の変化が少ないこと、2)被験者にチューブ先端を置く位置を指示した場合、最も分かりやすくかつ固定しやすかったなどの理由から測定部位を硬口蓋後部中央とした。
軟口蓋挙上不全を伴った嚥下障害患者に対して、(1)何もしない状態での空嚥下時、(2)鼻をつまんだ状態での空嚥下時、(3)補綴的軟口蓋挙上装置(PLP)を装着した状態、での空嚥下時の口腔内圧をそれぞれ測定した。(1)では、鼻咽腔閉鎖機能が低下しているため、陰圧の波形は発現しなかったが、(2)(3)ではそれぞれ陰圧から陽圧への波形が見られたが、一回の嚥下が終わるまでの時間は(3)の方が長かった。
総義歯を新製した健常高齢者5名において(4)新義歯装着時、(5)旧義歯装着時、(5)未装着時の口腔内圧を測定した。ほとんどの症例において(6)の状態で得た波形が最もスムーズであり(4)と(5)における違いには個人差があった。これは、義歯の適合状態、使用期間等に左右されていると考えられた。しかし一回の嚥下に要する時間は、おおむね(6)が最も長かった。
嚥下のパターンには個人個人固有のパターンがあり、今回の口腔内圧測定においても、健常成人でさえ、そのパターンにはかなりのばらつきがあった。また、今回の測定装置では直径約2.5mmのチューブを口唇で保持させて空嚥下をさせる方法であったため、健常成人・健常高齢者においても嚥下しづらいとの意見があった。その反面チェアサイドで簡単に測定でき、嚥下時の圧波形をモニター画面にリアルタイムに表示できるため、嚥下障害患者に対する嚥下のしやすさの客観的評価及びバイオフィードバックに有用な方法であると考えられた。

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Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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