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1997 Fiscal Year Annual Research Report

金属アレルギーに対応した矯正用金属線のコーティング法に関する研究

Research Project

Project/Area Number 09771882
Research InstitutionMatsumoto Dental University

Principal Investigator

宮崎 顕道  松本歯科大学, 歯学部, 助手 (10209885)

Keywords金属アレルギー / 矯正用金属線 / ポリウレタンゴム / 機械的性質 / 溶出試験
Research Abstract

矯正用金属線にポリウレタンゴムをコーティングし、アレルゲンの溶出を防止する方法を考案した。本年度は、日常の矯正臨床で使用頻度の高い.016インチと.016×.022インチのステンレススチールワイヤーの2種類を選択し、ポリウレタンゴムをコーティングした後、断面観察、フリクション測定、3点曲げ試験および溶出試験に供した(以下、16Urワイヤーおよび16×22Urワイヤーとする)。比較には市販のステンレススチールワイヤーを用いた(以下、SSワイヤーとする)。
(1)断面観察は、ワイヤーを包埋用レジンで固定した後、断面を金属顕微鏡にて観察した。その結果、ワイヤー周囲にポリウレタンゴムのコーティング層が認められ、金属の表面は確実に被覆されているのが確認された。
(2)フリクション測定は、固定したワイヤーにブラケットを装着し、このブラケットがワイヤーとの摩擦抵抗を越えて滑りだす荷重をフリクションとして測定した。その結果、フリクション値はコーティング後のワイヤーサイズに近いSSワイヤーと同程度の値を示し、コーティングによるフリクションの増加は認められなかった。
(3)3点曲げ試験は、標点間距離を14mm、試験速度を1mm/min、移動距離2mmまでの一往復を測定した。その結果、コーティング前のSSワイヤーと同様の曲線を示し、機械的性質はコーティングの影響を受けないことが示唆された。
(4)溶出試験は、ワイヤーを生理食塩液中に2週間と4週間浸漬し、溶出したNiとCrをICP-MS法にて定量分析を行なった。その結果、16UrワイヤーのNiとCrの溶出は定量限界以下であった。
以上の結果より、UrワイヤーはSSワイヤーと同等の機械的性質が認められ、NiとCrの溶出が抑制されたことから、金属アレルギーが疑われる矯正患者に応用できる可能性が示唆された。

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Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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