1997 Fiscal Year Annual Research Report
アンチノイズ(逆位相)を用いた歯科治療騒音の消去に関する研究
Project/Area Number |
09771887
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
加納 篤子 福岡歯科大学, 歯学部, 助手 (50271440)
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Keywords | 骨導 / 逆位相(アンチノイズ) / 歯科騒音 |
Research Abstract |
歯科診療時に生じるタービンやエンジンの騒音は、患者にとって不快なものである。これら歯科騒音は、タービンやエンジンなどから発生される音が、単独または複合されて生じている。特に、低年齢児では、タービンやエンジンなどの音に対し、不快情動を示すことから、これらの歯科騒音を解析し、その消去法を開発することができれば小児歯科臨床において、大いに貢献できると考える。そこで私は、タービンやエンジンが発する騒音が口膣内でどのように反響し、またどのような特性で骨伝導しているかを解析し、さらに、解析されたデータをもとにアンチノイズ(逆位相)を作製し、歯科騒音の消去を試みる事を目的として研究を行った。 歯科治療中に歯科医療器具が発生する騒音には、口腔外音と、骨導音(切削される歯牙やその周囲の歯槽骨などの組織を介して伝達される音)の2種類があるが、それらの音はファントムモデルやヒト以外の動物を用いた場合には、本研究のような騒音消去法の開発を目的とした音響データを採取することが出来ない。そこで、本年度の研究は、騒音消去装置の開発のために、実際の歯牙の切削音(口腔内および口腔外)や、歯牙および切削器具の振動音のサンプリングを行った。種々の切削器具の振動音のサンプリングと、人の上下顎前歯部および臼歯部歯牙の切削音および振動音のサンプリングには、8chデジタルレコーダーを用いて同時収録を行い、周波数特性などの解析を試みた。今後は収録された音を元に、アンチノイズ(逆位相)を用いた歯科騒音消去モデルを作製し、各歯科診療機戒の騒音が消去出来るかを確認する予定である。
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