• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

1997 Fiscal Year Annual Research Report

チオールエステルの実用的還元反応とその応用

Research Project

Project/Area Number 09771897
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

徳山 英利  東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (00282608)

Keywordsカルボン酸 / チオールエステル / ケトン / 有機亜鉛試薬 / パラジウム触媒 / アミノケトン / アルデヒド / 還元反応
Research Abstract

福山らはすでに、パラジウム炭素の存在下トリエチルシランによるチオールエステルのアルデヒドへの還元反応を報告している。本研究では、この反応の大量合成への適応を含めた反応条件の最適化や、チオールエステルを基質とした全く新しい反応の開発を目的としている。本年度は遷移金属触媒を用いたチオールエステルのケトンへの変換反応について検討した。
まず始めに、薗頭カップリング、Stilleカップリング、鈴木カップリング等の反応条件を参考として、種々のパラジウム触媒と求核試剤との組み合わせを試みた。その結果、チオールエステルに対して、1.5等量のエチルヨウ化亜鉛を5mol%のPdCl_2(PPh_3)_2存在下、toluene中、室温で5分間作用させることで対応するエチルケトンが91%の収率で生成することを見いだした。そこで、この反応の適応範囲を調べるために、種々の有機亜鉛試薬と様々な官能基を有するチオールエステルを合成し反応を試みた。、その結果、エチルヨウ化亜鉛の他にも、フェニル、ベンジルおよびエステルや保護されたアミンなどの官能基を有する有機亜鉛試薬を用いることができた。さらに、ケトン、エステル、アルデヒド、スルフィド、アリールブロマイド等の官能基を有するチオールエステルの反応が良好に進行した。また、本反応をα-アミン酸から導いたチオールエステルに適応したところ、ほぼラセミ化することなく望みのα-アミノケトンが得られることが分かった。以上のように、今回開発に成功したケトンの合成法は、種々の反応性の高い官能基が存在してもチオールエステルのみケトンに変換できる非常に官能基選択性の高い反応であり、官能基の多く存在する複雑な化合物の多段階合成において非常に有用なケトン合成法となることが予想される。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] H.Tokuyama, S.Yokoshima, T.Yamashita, T.Fukuyama: "A Novel Ketone Synthesis by a Palladium-Catalyzed Reaction of Thiol Esters and Organozinc Reagents" Tetrahedron Letters. (発表予定).

URL: 

Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi