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1997 Fiscal Year Annual Research Report

放線菌ポリケタイド系配糖体抗生物質の合理的分子設計とその生産

Research Project

Project/Area Number 09771898
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

市瀬 浩志  東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (40282610)

Keywords天然有機化合物 / 生合成 / ポリケタイド / 抗生物質
Research Abstract

ベンゾイソクロマンキノン(BIQ)系配糖体としてグラナティシン(GRA)を取り上げ、その生合成遺伝子の取得を目的としてGRA生合成遺伝子の同定と発現を試みた。
GRAアグリコンの生成に関わるPKS遺伝子を含む、Streptomyces violaceoruber Tu22(GRA生産菌)染色体断片を含む一連のコスミド(pOJ446)クローンをS.coelicolor CH999に導入したところ、クローンpOJ446-22-24を有する形質転換体がGRA生産能を獲得したことが代謝物の化学分析により明らかになり、同クローン挿入断片上にGRA生合成遺伝子(the gra cluster)クラスターが全て含まれることが示唆された。
同定されたgraクラスターについて全塩基配列を決定しところ、全長約39.1キロ塩基対に渡って、36個のORFが存在し、14個はactクラスター内に相同遺伝子が存在し、その他17個については他の細菌由来で二次代謝関連の遺伝子に類似していた。GRA及びその3'-O-L-rhodinoside(グラナティシンB:GRA-B)は、デオキシヘキソース(DOH)部位を有しており、今回、GRA及びGRA-B生成に必要なDOHを与える糖鎖質変換酵素をコードすると考えられる遺伝子群も同定し、各遺伝子産物のDOH経路各段階への推定機能の帰属ができた。
GRA生合成には、基本炭素骨格形成に関わるポリケタイド合成酵素の他、立体化学の制御、糖質変換過程が含まれている。特にデオキシ糖については、抗生物質を始めとする多くの整理活性物質の活性発現に必須である場合が多く、その生合成経路の解明に今回の研究が端緒を開いたと考えられる。今後、得られた遺伝子の機能解析を進める一方で、BIQ系代謝産物生合成の機構解明を深め、構造上より多様な分子設計への展開を進める予定である。

URL: 

Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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