1997 Fiscal Year Annual Research Report
ベロ毒素阻害活性を有するペプチド性RNAの合成研究
Project/Area Number |
09771923
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
新宮 一司 昭和大学, 薬学部, 助手 (70258086)
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Keywords | 大腸菌O-157 / ベロ毒素 / L-スレオニンアルドラーゼ / β-ヒドロキシ-α-L-アミノ酸 / アルドール縮合 / ペプチド性RNA |
Research Abstract |
大腸菌O-157の産生するベロ毒素はヒト28s-rRNAの^<4323>G-^<4324>A-5^<4325>Gユニットからアデニンを解裂する酵素活性を有し,本活性が腸管出血など感染による重篤症状の原因である。 最近著者らは,RNA塩基とRNAの2′-位水酸基に相当する水酸基を側鎖に有するα-L-アミノ酸の酵素的大量合成法を確立した。そこでベロ毒素に対する特異的阻害剤の開発を目標に,これらアミノ酸を用いてG-A-Gコードを持ったペプチド性RNAの合成を検討した。 まず,アデニンならびに2-アミノ-6-クロロプリンをそれぞれα-ブロモアセトアルデヒドジエチルアセタールと反応させ,続く酸加水分解によりアデニルアセトアルデヒドおよびグアニルアセトアルデヒドを得た。著者の開発した酵素的(L-スレオニンアルドラーゼ)アルドール縮合により,これらのアルデヒドとグリシンとを縮合させ,アデニン(A)ならびにグアニン(G)残基を有するβ-ヒドロキシ-α-L-アミノ酸を合成した。次にこれらのアミノ酸のカルボキシル基をベンジル基で保護した後,N-Boc-グリシンとEDCでカップリングさせた。得られた2種のジペプチドを順次交互に,常法に従い縮合させ,最後にN-及びC-末端の脱保護を行って目的のG-A-Gコードを持ったペプチド性RNA(ヘキサペプチド)の合成を達成した。 次年度は,合成したヘキサペプチドがRNA特有のループ構造をとり,ベロ毒素のより優れた阻害剤となるように誘導化し,阻害活性を検討する予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] I.Arai, Y.Komatsu, Y.Hirai, K.Shingu et al.: "Stimulative Effects of Saponin from Kikyo-to,a Japanese Herbal Medicine,on Pancreatic Exocrine Secretion of Conscious Rats" Planta Medica. 63. 419-424 (1997)
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[Publications] K.Shibata, K.Shingu et al.: "Kinetic and Thermodynamic Control of L-Threonine Aldolase Catalyzed Reaction and Its Application to the Synthesis of MTD" Tetrahedron Lett.37. 2791-2794 (1996)
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[Publications] N.Okamura, K.Mimura, H.Hraguchi, K.Shingu et al.: "Altersolanol-related compounds from the culture liquid of Alternaria solani" Phytochemistry. 42. 77-80 (1996)