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1997 Fiscal Year Annual Research Report

新規ステロイド配糖体構造を有する抗癌剤の開発研究

Research Project

Project/Area Number 09771926
Research InstitutionTokyo University of Pharmacy and Life Science

Principal Investigator

三巻 祥浩  東京薬科大学, 薬学部, 講師 (90229790)

KeywordsOrnithogalum saundersiae / Paris polyphylla var.chinensis / ステロイド配糖体 / ステロイドサポニン / HL-60細胞 / 増殖抑制活性 / 抗腫瘍活性 / 抗ガン剤
Research Abstract

既にユリ科ツルボ亜科植物Ornithogalum saundersiae鱗茎より単離されたステロイド配糖体(OSW-1と仮称)が、各種悪性腫瘍細胞に対して極めて選択的かつ強力な増殖抑制活性を有していることが明らかになっていることから、同植物の成分についてさらに精査したところ、新たに4種の類縁化合物が単離された。類縁化合物のアグリコン部分の構造はOSW-1と同一であったが、糖部分に結合した芳香族酸が異なり、さらにC-3位にglucoseが結合したものもあった。ヒト急性前骨髄性白血病細胞(HL-60細胞)に対する増殖抑制活性は、OSW-1に匹敵する強度(IC_<50> 0.00012-0.00029μg/mL)であり、in vivo試験に期待が持たれるものであった。構造活性相関について考察すると、糖部分に結合した脂溶性基である芳香族酸が強力な活性発現に必須であるが、酸自体のわずかな構造の違いは活性に影響を与えないこと、アグリコンのC-3位にglucoseが結合して化合物全体の極性は上がっても活性に影響を与えないことが明らかとなり、今後さらに類似活性誘導体を合成する際に参考となる重要な知見が得られた。
上記植物とは別に、中国において古くより癌の治療に用いられてきた生薬「蚤休」(Paris polyphylla var.chinensisの根茎)について、HL-60細胞に対する増殖抑制活性を指標に成分の分析を行ったところ、活性物質として11種のステロイドサポニンが単離された。それらのHL-60細胞に対する増殖抑制活性は、中強度(IC_<50> 10-0.1μg/mL)であったが、全収量は5g以上であり、「蚤休」の民間伝承的な抗癌剤としての使用法に科学的な根拠を与えるものと考えられる。今後、「蚤休」より単離された化合物のうち、収量が多くかつ比較的強い活性を示したものについて、各種固形癌に対する効果、さらにはin vivoでのアッセイを行っていく予定である。

URL: 

Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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