1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09772037
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Research Institution | National Institute of Health Sciences |
Principal Investigator |
山越 葉子 国立医薬品食品衛生研究所, 有機化学部, 研究員 (40239926)
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Keywords | C_<60> / フラーレン / 軟骨分化促進作用 / フレロピロリジン |
Research Abstract |
界面活性剤ポリビニルピロリドンで水溶化したC_<60>は,ラットあるいはマウスの胎児の胚から取り出した肢芽細胞を用いるin vitro軟骨分化促進実験により,軟骨の分化誘導促進作用を示した.より一層軟骨分化促進活性の強い化合物を開発する目的で,軟骨組織に親和性のある官能基をC_<60>本体に導入したC_<60>。誘導体の合成を行った.まず最初は,軟骨組織に含まれるヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸等へ親和性を増強する目的で,水溶性官能基を導入したC_<60>誘導体を合成し,軟骨分化促進作用を調べた.その結果,C_<60>に複数個のカルボン酸官能基を導入したC_<60>誘導体は,ポリビニルピロリドンで水溶化したC_<60>よりもより強い軟骨分化促進作用を有することが明らかになった.次に,軟骨組織に対して選択的な親和性を有する化合物を合成することを目的として,軟骨組織に多く含まれるムコ多糖構造を有するC_<60>誘導体の合成を検討した.ムコ多糖類を結合させる前駆体として,C_<60>にピロリジン環を結合させたフレロピ口リジン類を合成した.次に,このフレロピ口リジン類を用いて,種々の置換基導入反応を検討した結果,本化合物は無置換のC_<60>に比較して反応性が高く,ムコ多糖構造を有するC_<60>誘導体を合成するための前駆体として有用であることが明らかになった.フレロピロリジン類を前駆体として利用することにより,C_<60>本体に多糖類を結合させた誘導体を合成できる.また,このようにして合成したC_<60>誘導体は,一層強力な軟骨分化促進作用を有することが期待でき,医薬品開発への利用も可能と考える.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Y.Yamakoshi: "・OH and O2・^- Generation in Aqueous C60 and C70 Solutions by Photoirradiation-An EPR Study," J.Am.Chem.Soc.,. 120. 12363-12364 (1998)
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[Publications] A.Sakai: "Visible light irradiation of[60]fullerene causes killing and initiation of transformation in BALB/3T3 cells," Fullerene Science and Technology. in press. (1999)
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[Publications] N.Iwata: "Effects of C60, a fullerene, on the activities of glutathione S-transferase and glutathione-releted enzymes in rodents and human liver," Fullerene Science and Technology. 6. 213-226 (1998)
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[Publications] N.Miyata: "Mechanistic study of the inhibition of glutathione S-transferase by C60" Fullerenes. 6. 1227-1235 (1998)