1997 Fiscal Year Annual Research Report
慢性疾患を持つ中学・高校生の飲酒・喫煙行動に関連する要因と看護援助方法の検討-家族が主体となって行う飲酒・喫煙予防教育プログラムの開発-
Project/Area Number |
09772077
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
丸 光恵 千葉大学, 看護学部, 助手 (50241980)
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Keywords | 青年期 / 慢性疾患 / 飲酒 / 喫煙 / 家族 / 腎臓病 |
Research Abstract |
慢性疾患をもつ中学・高校生の飲酒・喫煙に関連する要因を探索する目的で,1)健康な高校生の健康行動の特徴と飲酒・喫煙に関連する要因の検討,2)慢性疾患の高校生の飲酒・喫煙の実態と関連要因の検討,3)子どもの飲酒・喫煙に対する家族の関わり方,について調査を行った。1)に関しては宮崎(千葉大学看護学部保健学),工藤(愛知県立看護大学)と共に,健康な高校生240名を対象に,調査を行った。健康行動の特徴および健康観との関連について、現在分析中である。また工藤を中心として高校生を対象とした調査を継続してゆく予定である。2)慢性疾患の中でも特に成人にキャリーオーバーしやすいIgA腎炎などの慢性腎疾患患児の高校生を中心に,飲酒・喫煙行動の実態と関連要因について,質問紙および聞き取り調査を行った。喫煙は少数例のみであったが,習慣化している者が多く,飲酒・喫煙以外の問題行動が見られた。飲酒には,外食頻度,友人の喫煙などが有意に関連しており,親の関わり方,親の子どもの病気に関する認識のうすれ,などが影響していることが認められた。また病気に関する心配や,自分自身に対する自信も関連していることが示唆された。研究成果は第44回小児保健学会にて発表し,千葉大学看護学部紀要に投稿中である。また飲酒率が高かった事から,飲酒行動に関して面接データの詳細な検討を加えたものを英国の国際看護学会で発表する予定である。3)親の関わり方に関しては,これまでの調査をもとに,問題のある事例を中心に国立療養所千葉東病院の看護婦・医師・医療スタッフとともに援助方法を検討中である。今後さらに家族機能に関する調査をすすめ,より予防効果の高い援助方法を見出したいと考えている。
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