1997 Fiscal Year Annual Research Report
受け手の立場からみた乳幼児健康診査の満足度に関する研究
Project/Area Number |
09772114
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
三国 久美 北海道医療大学, 看護福祉学部, 助手 (50265097)
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Keywords | 乳幼児健康診査 / 満足度 |
Research Abstract |
乳幼児健診の受け手からみた主観的な満足度の実態と満足度に関連する要因を把握することを目的に、平成9年7月から9月までにA市で実施された1歳6か月児健診(以下健診)を受けた児の母親計362人を対象者とし、調査の趣旨を説明の上、自記式質問紙を配布した。郵送により回収したところ、239人より有効回答を得た。分析の結果、以下の知見を得た。 1.健診の全体的な満足度について4段階で評価を求めたところ、だいたい満足(79.5%)、とても満足(12.6%)、あまり満足でない(7.5%)、全く満足でない(0.4%)の順に多かった。 2.健診の全体的な満足度は、(1)待ち時間が短く、(2)健診の流れがわかりやすく、(3)従事者の態度が良く、(4)母親の健診への期待度と必要性の認識度が高く、(5)育児に関する悩みや不安が解消でき、(6)母親の育児観や育児に関する苦労への共感が得られ、(7)育児に役立つ知識が得られた場合に有意に高かった。 3.健診の全体的な満足度と、対象者の属性(年齢、学歴、職業の有無)、健診対象児の属性(性、出生順位、兄弟数、健康状態)、家族背景(家族形態、年収)との関連はみられず、さらに健診会場までの所要時間、健診の所要時間、健診を受けるための事前調整の有無との関連もみられなかった。 4.健診に期待することについて重複回答を求めたところ、専門家に子どもの成長発達を確認してもらえること(76.6%)、同年齢の他の子どもの様子が見られること(56.9%)、日頃の悩みや心配を相談できること(31.0%)の順に多かった。
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