1997 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の身体機能回復に対する阻害因子及び促進因子の解明
Project/Area Number |
09780006
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
鈴木 真由子 新潟大学, 教育学部, 助教授 (60241197)
|
Keywords | 高齢者 / リハビリテーション / 身体機能回復 / 機能的自立度評価法(FIM) |
Research Abstract |
平成9年度は、これまでの研究成果をふまえ、以下の点を重点的に実施した。 1)調査票の改訂;理学療法士の協力を得て、数量化による多変量解析を可能にすべく調査票を改訂した。被験者のリハビリテーションに対する意欲の違いを説明する変数として、「個人的要因」「家族的要因」「社会的要因」「医療環境的要因」の5つのカテゴリーを設定し、各5項目の質問事項を設けた。また、理学療法士による、被験者のリハビリテーションに対する意欲度判定調査についても、加除修正を行った。 2)機能的自立度評定法(FIM)の検討;これまで被験者ADL評価法として用いてきたBarthel Index(B.I.)は、10項目に対して2〜4段階で5点刻みに評価するもので、同レベルの評価でも回復状況に幅がみられるという欠点があった。そこで、評価基準をFunctional Independence Measure(FIM)に変更すべく検討を重ねた。FIMは、運動13項目・認知5項目に対してそれぞれ7段階で1点刻みに評価するものであり、慶應義塾大学医学部リハビリテーション科の翻訳による利用の手引き書(第3版)でも信頼性が認められている。そこで、本研究において、FIMの変化が目的変数として適切かどうか検討することにした。 3)予備的調査;上記2つの内容の適否を確認するため、N市における医療機関で予備的調査を実施した。その結果、被験者の負担を軽減し、理学療法士の評価に客観性をもたせるために若干の修正を加えることで、本研究において調査票ならびに機能的自立度評定法(FIM)を用いることが妥当であると判断できた。 現段階は、改定後の調査票とFIMによって、複数の医療機関で継続的に調査を実施している。
|
Research Products
(2 results)