1997 Fiscal Year Annual Research Report
学校給食における食文化に関する研究-「管理する」立場の意識および交流と学校給食の質-
Project/Area Number |
09780010
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Research Institution | Fukuoka University of Education |
Principal Investigator |
秋永 優子 福岡教育大学, 教育学部, 講師 (70167948)
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Keywords | 学校給食 / 食文化 / 質 / 給食実施態勢 / 地元農産物 / 管理 / 自治体 / 小学校 |
Research Abstract |
まず、食文化という言葉についての「人間が食生活を営む上で、自然・環境に対し、順応する一方で、積極的に働きかけて、実践し、習得してきた様々な行動やその内容である」という解釈を踏まえ、学校給食における食文化教育において特に必要な視点について検討したところ、『人権の尊重』『社会性の育成』『自然的環境との関わり』の3つがあげられた。学校給食で取り上げうる食文化教育の内容は、地域に伝わる郷土食や行事食だけでなく、調理方法、地元産の食材や食器具の利用、食器具の材質、子どもたちと子ども相互や教師、学校栄養職員(以下栄養士と称す)、学校給食調理員(以下調理員と称す)らとの給食を介した関わりなど、様々な事柄を含んでいることを認めた。 学校給食における食文化教育に関する内容について、給食実施態勢の異なる6つの小学校の現状を比較したところ、給食調理方式だけでなく、地元農産物採用の有無という給食実施態勢の違いによって、給食のおいしさや給食指導のしやすさ等、種々の点で大きく異なり、自校式校および地元農産物採用校で、児童にとって好ましい給食が実施されやすいことが明らかになった。これらの原因には、現場で学校給食に携わる教師や栄養士、調理員の努力だけでなく、給食に関する環境整備を担っている学校や自治体などの「管理する」立場側の姿勢が関連していることが示唆された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 秋永優子: "学校給食における現代的課題としての食文化教育の内容と視点" 日本家政学会誌. 第49巻・第2号. 199〜206 (1998)
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[Publications] 秋永優子: "食文化教育の観点からみた学校給食-福岡県内における栄養士および調理員の仕事と調理場の現状-" 福岡教育大学紀要. 第47号. 139〜145 (1998)
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[Publications] 秋永優子: "食文化教育の観点からみた学校給食(第2報)-給食実施態勢の異なる学校別の現状比較-" 福岡教育大学教育実践研究指導センター「教育実践研究」. 第6号. 35〜41 (1998)