1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09780011
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Research Institution | Aichi Prefectural College of Nursing & Health |
Principal Investigator |
柳堀 朗子 愛知県立看護大学, 看護学部, 助教授 (50251228)
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Keywords | 高齢者 / 栄養摂取状況 / 身体活動量 / 自己評価 |
Research Abstract |
1. 栄養摂取状況 地域在住の59〜60歳の女性42名について前年度と同じ調査票を用いた栄養素等の摂取状況調査を行った。前年度よりも質問紙の文字の大きさとフォントを工夫し、見やすくなるように質問紙のレイアウトを変更した。項目数が多いため記入に時間がかかることは変わりなかったが、記入漏れの割合は少なくなった。本人の自覚している栄養状態が質問紙から得た栄養素摂取状況を反映していれば、質問紙の簡易化がはかれると考え、質問調査時にカルシウム摂取量などの自己評価を調べた。全体の平均は所要量を超えており、調査票からの結果ではかなり多く摂取している者も見られたが、自己評価で「十分とれている」と回答した者は1名のみであり、「はぼ十分」と「取れていない」が半数ずつであった。「ほぼ十分」と「取れていない」の回答者の摂取量に差はなく、値の範囲もほぼ同じであり、自己評価を用いて摂取量を推定するのは困難と考えられた。 2. 身体活動量 62歳と67歳の高齢者にアクティブトレーサーを2日間装着し、心拍数と加速度の関連を検討した。その結果、加速度が大きい場合でも心拍数が必ずしも高くなるとは限らず、細かい動きによる加速度の変化には心拍の応答が反映されないことが明らかになった。また、対象者の負担軽減のために行動内容が取れなかったため、加速度と心拍数の動きが一致しない場合がどのような行動であるかは把握できなかった。装着中に電極による皮膚の荒れやかゆみなどが生じ、高齢者に長時間装着する時には注意が必要と考えられた。 栄養調査の対象者に1週間の活動記録と行動量の自己評価を実施したところ、5段階評価の自己の活動量は1週間の行動記録から求めた日常生活活動強度を反映しており、よく動くと思う者は活動強度が高かった。従って、生活活動強度と自己評価の関連を詳細に検討することにより、自己評価からおおよその活動量が把握できる可能性が示唆された。
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