1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09780029
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
潮田 ひとみ 兵庫教育大学, 学校教育学部, 講師 (40223523)
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Keywords | 衣服 / 湿度 / 快適感 / 温度 / 評価法 |
Research Abstract |
個人レベルでの快適な環境設計のためには、衣服の着用快適感を客観的に評価する手法が必要である。そこで、特に"蒸れる、濡れる、べたつく"といった夏の暑い環境下や運動時に発生する衣服着用時の湿度に関する不快感評価法確立のための前段階として、ヒトの蒸れ感覚が知覚され始める環境温湿度・衣服内温湿度を解明するため以下の測定を行い、知見を得た。 環境温湿度およびその変化速度によって、蒸れ感覚がどのように変化するか、また、この時の衣服内気候はどのように変化するかを明らかにするために、温湿度コントロールの可能なボックスを作成した。また、多層織物を用いて、ぬれ感覚に対する貼付試験を実施した。その結果、今回使用したような多層織物においては、吸水が起こっても、その水を素早く中間の吸水層に運ぶために、表面は乾いた状態となるため、従来のJISスライド法による剛軟度を用いたぬれ感覚の推定方法では、ずれが大きくなることが明らかになった。そこで、KES-FBシステムを用いたぬれ感覚の推定方法を新たに考案し、KESシステムを用いた場合には、多層織物についても推定が可能であることを確認した。 さらに、同様な暑熱環境下で、被験者の人差し指血流量変化を測定し、この値をフーリエ変換した後、そのゆらぎの傾きを算出した。さらに、この傾きと快適感との関係について考察をし、血流量を用いた方法が快適感の評価法として適用可能かどうかを検討した。
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