1997 Fiscal Year Annual Research Report
自然体験活動(キャンプ)が児童・生徒の感性に及ぼす影響とその要因
Project/Area Number |
09780047
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
石川 国広 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助手 (10212838)
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Keywords | 自然体験活動 / キャンプ / 感性 / 児童・生徒 |
Research Abstract |
中央教育審議会の答申でも述べられてるように,これからの教育の在り方として青少年の「生きる力」を育成することが重要であるとされ,野外教育(自然体験活動)はこの「生きる力」の育成が期待できるひとつの分野としてとりあげられている.そこで本研究では,自然体験活動のなかで教育効果が高いとされるアドベンチャーキャンプが,「生きる力」を育成する上で重要と考えられる感性に対してどのように影響を及ぼすかについて検討を加えるために,本年度はキャンプ場面で利用するための調査用紙を作成するための前段階として関連文献のリビューを中心に行った. キャンプにおける研究では心理的な側面に対する影響を扱った研究が数多く見られるものの,感性についてキャンプとの関わりから論じているものは非常に少なかった.しかし,キャンプの効果として参加者の感性が向上したという報告があり,そこでは自然や人間や生命などに対する感性を測定しており,体験や自己受容性などの変数との関連が検討されていた. 本研究では,これまでの研究の観点の中でも特に人間に対する感性について掘り下げることを試みようと考えているが,感性とかなり近いものとして捉えられている共感性や感受性などの概念についてのリビューも行った結果,調査内容や項目についてさらに検討した上で尺度を作成する必要性があるものと考えられる.
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