1997 Fiscal Year Annual Research Report
水泳のインターバルトレーニングにおける泳速度と休息時間の変化に伴う生理学的応答
Project/Area Number |
09780065
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Research Institution | Nara University of Education |
Principal Investigator |
若吉 浩二 奈良教育大学, 教育学部, 助教授 (30191729)
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Keywords | 水泳 / インターバルトレーニング / 血中乳酸濃度 |
Research Abstract |
本研究の目的は、競泳のインターバルトレーニング(Inter-Tr)における泳速度と休息時間の変化に伴う血中乳酸値(BLa)の変動を調査した。20分間泳テストでの速度をV20min、100m最大努力泳テストでの速度をV100maxとした。インターバルテスト(TInter)の負荷泳速度は、V20minを100%とし、それに対して、105%(以下105%V20min)、110%(110%V20min)および115%(115%V20min)の3段階を設定した。その際、各被験者の各TInetr泳後に、BLaを測定した。本テストは、各負荷泳速度で100m×10本を1セットとするインターバルを、3つの異なる休息時間を設定して、計3セット実施した。105%V20min、110%V20minおよび115%V20minにおける全ての負荷泳速度において、BLaは、休息時間の短縮により有意な高値を示した。105%V20minで休息時間7秒のBLaは、V20minのそれよりも5%水準で有意な高値を、105%V20minで休息時間20秒のBLaは、V20minのそれよりも5%水準で有意な底値を示した。また110%V20minで休息時間30秒のBLaは、V20minのそれよりも1%水準で有意な高値を示した。また、110%V20minにおける休息時間55秒のBLaには、V20minのそれよりも低い傾向を示した。 本研究結果より、V20min後の乳酸菌値を最大乳酸定常レベルに相当すると仮定すると、105%V20minの休息時間20秒および110%V20minの休息時間55秒のインタールトレーニングでは、乳酸を蓄積させることなく、継続して繰り返し遂行することが可能な泳速度と休息時間であり、その他の泳速度と休息時間の組み合わせでは、乳酸の蓄積が生じることになり、それらの設定では疲労困憊に至るものと考えられる。
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