1997 Fiscal Year Annual Research Report
レクリエーションとしての秩父三十四カ所札所巡礼ウォーキングについて
Project/Area Number |
09780081
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Research Institution | International Budo University |
Principal Investigator |
中西 純 国際武道大学, 体育学部, 助手 (30255179)
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Keywords | 札所巡礼ウォーキング / エネルギー消費量 / 体脂肪 / 肉体的な健康 / 精神的な健康 |
Research Abstract |
秩父三十四カ所札所巡礼ウォーキング(91.5km)を実施し、携帯用心拍記憶装置を用い心拍数を記憶させ、そこからエネルギー消費量を算出した。また、小型体脂肪測定器を用い、歩くことによりどの程度体脂肪の減量に有効かどうかを検討した。そして、札所巡礼ウォーキングをすることにより、感情、情緒、気分がどのように変化するかを見るために、POMSテストを事前、実験中、事後に実施した。 エネルギー消費量は、下見において、10月〜11月の終末にかけて歩き、総行動時間:25.5時間、総エネルギー消費量:10、221Kcalとなった。本実験は12月行い、被検者Aについては、総行動時間:28.3時間、総合エネルギー消費量:10、099Kcal、被検者Bについては、総行動時間:28.3時間、総エネルギー消費量:9、073Kcal、被検者Cについては、総行動時間:28.3時間、総エネルギー消費量:5、130Kcalという結果となった。体脂肪については、本実験中は減量が見られず、実験終了後についても実験前と比べて減量はみられなかった。実験中の食事がよく、各被検者がよく食べていたため体脂肪が減らなかったと推察され、また、身体の代謝能力が落ちることから体脂肪の減量につながらなかったとも推察できる。 POMSテストの結果、事前、事後と比べて実験中の方が、感情、情緒、気分が安定するという結果が得られた。札所巡礼ウォーキングにより、心理的・精神的に安定することから、昔からいわれる御利益というものにつながるのではないかと推察される。また、札所巡礼ウォーキングにより体脂肪の減量という肉体的な健康よりも、感情・情緒、気分という心理的・精神的なものが安定することから、精神的な健康ということが強調されるのではないかと考えられる。
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