1997 Fiscal Year Annual Research Report
授業設計訓練システムのための指導案評価方法とフィードバック方法の開発
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09780149
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
松田 稔樹 東京工業大学, 大学院社会理工学研究科, 助教授 (60173845)
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Keywords | 教授活動モデル / 授業設計能力 / 教員養成 / 訓練システム / 授業研究 / 意思決定 / 数学教育 / 理科教育 |
Research Abstract |
本研究では、既開発の「指導案作成エディタ」に、教材研究(目標分析、次元分け)の機能を追加するとともに、教材研究と指導案作成の各段階で、評価・助言を行う機能を実現することを目的としている。 今年度は、まず、目標構造図の作成と、次元分けのうち「〜を問題に適用して解けるようになる」というタイプの学習目標の時の作業をシステム上で行えるようにした。具体的には、高等学校「数学I」の「場合の数」の範囲を対象に、内容-行動マトリックスから行動目標の形で学習目標を抽出させる方式とし、それ等をマウス操作で上位-下位関係で構造化させるエディタを用意した。また、次元分けについては、問題に対する正解を解答過程に沿ってステップに分割させ、各ステップにユーザが入力した学習目標から適切次元名を選択させるとともに、「負の値」として誤答例を入力させる方式とした。一方、次元分けのうち、「〜を説明できるようになる」というタイプの学習目標の時の作業については、紙の上でのシミュレーション実験を行い、適切次元名として、学習目標の代わりに、システム側で用意した一般的な次元名のカテゴリーから選択させる方式で作業が可能であることを確認した。 評価・助言機能については、以上の目標構造と適切次元情報に基づき、目標の順序性に矛盾がないかを評価する方式を採用した。この他、システムに持たせた模範的な学習目標構造や次元分けの結果との比較で評価・助言する方法についても検討を行ったが、実装はしていない。一方、指導案の評価・助言機能については、授業計画を{授業状況の予測、教授意図、伝達内容、伝達方法、結果の予測}の5つ組の情報の系列として捉える立場から、これ等5つ組の構成が妥当かをルールに基づき評価する方法と、それ等の系列によって生徒の集中度がどのように変化するかを予測する生徒モデルによって評価する方法との2つの方法を実現した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 岡村 貴彦: "認知的アプローチからの教授行動モデルの開発と適用(8)" 教育工学関連学協会連合第5回全国大会講演論文集(第二分冊). 515-516 (1997)
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[Publications] 波多野 和彦: "情報教育実施のための教授スキル研修ゲームの開発(3)" 教育工学関連学協会連合第5回全国大会講演論文集(第二分冊). 401-402 (1997)
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[Publications] 岡村 貴彦: "授業設計訓練システムの開発と評価(2)〜作業課題と評価・助言機能の改善" 日本教育工学会研究会報告集. JET98(印刷中). (1997)
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[Publications] 石井 奈津子: "既存教科における情報教育実施のための教員養成・研修方法の開発" 日本教育工学会研究会報告集. JET98(印刷中). (1997)