1997 Fiscal Year Annual Research Report
歌唱訓練を用いた英語発音指導の効果-発音の上達と学習者心理に及ぼす影響について
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09780192
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Research Institution | Doshisha Women's Junior College |
Principal Investigator |
佐伯 林規江 同志社女子大学短期大学部, 助教授 (80225747)
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Keywords | 英語教育 / 英語発音指導 / 第二言語習得 / ドラマ(演劇) / 歌唱訓練 / ミュージカル / 情意要因 |
Research Abstract |
本研究では、日本人学習者を対象とした英語の発音指導における歌唱訓練の有効性を調査することによって、歌唱訓練とそれに付随するリズムやメロディーなどの音楽的要素を導入した英語音声表現教育の可能性を検証することを目的とし、一年目の予備的実験をおこなった。24名の被験者を指導方法の異なる2つのグループに分け、グループAでは、英語の発音の理論的説明に加えて、ある英語の歌詞を音読を中心として朗読の練習をおこない、グループBでは、グループAと同一の指導者によって同一の英語の歌詞をメロディーにのせて歌う訓練を集中的に一定期間おこない、指導期間の直前と直後に各被験者の英語朗読を録音した。その音声を複数のネイティブ・スピーカーに評価させ、発音の伸びをグループ間において比較考察する作業を現在おこなっている状態である。(この比較の前に、指導前に採取した被験者の音声の評価に基づいて2つのグループの等質性検定をおこなった。)評価の対象となる発音要素の項目は、母音・子音の発音、リズム、イントネーション、音のつながり具合、発話のスピード、全体的印象などである。音声の評価を得たのちは、指導前後の発音を比較し、グループ間で各項目における指導前後の発音の伸び率を比較する。はっきりと数値を伴った結果はまだ検出されていないが、現在の経過報告としては、母音・子音などの英語の単音の発音においては、両グループにおいて上達率に有意な差は認められないが、英語のリズム、音のつながり具合、スピード、英語発話の全体的印象などの英語音声の超音節要素の訓練に関しては、歌唱訓練は従来の音読指導よりも効果があるらしい、ということが確認されている。 今年度の試験的研究の結果をもとに1998年度は実験における音声教材と評価法の改善をおこない、再度実験をおこないデータを収集する予定である。
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