1998 Fiscal Year Annual Research Report
逆数変換について閉じている寿命分布の研究とその応用
Project/Area Number |
09780223
|
Research Institution | The Institute of Statistical Mathematics |
Principal Investigator |
金藤 浩司 統計数理研究所, 統計科学情報センター, 助教授 (40233902)
|
Keywords | 寿命分布 / 損失関数 |
Research Abstract |
確率変数Xとその逆数1/Xを、考慮に入れなければならない現象は、統計解析では多くみられる。何故なら、様々なデータを収集する場合、ある地点間を旅行する場合のように(その旅行時間と旅行速度の関係)、単位として逆数の関係がある場合、一方の単位での計測しか実際上は、困難な場合が多くある。そのため、関心のある確率変数Xと、その逆数1/Xがそれぞれ意味を持ち、これらの2つの確率変数の分布が閉じている事が、望ましい。 確率変数とその逆数が同じ分布に従う分布は、形式的にはいろいろ構成可能である。しかし、本研究は、K損失関数に基づき、確率変数Xとその逆数1/Xの従う分布が、同一である分布について研究した。本年度は、正の領域で定義された分布の尺度母数の損失関数としてK損失関数に関する研究を行うと共に、母変動係数が一定である正の領域で定義された分布の尺度母数の最適な推定量を構成するとともに、K損失関数に関連して新たな分布を求めた。また、この分布について解析的、数値的に研究を進めた。
|