1998 Fiscal Year Annual Research Report
視覚化に基づく項書換え計算モデルの知的解析支援環境に関する研究
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09780261
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
河口 信夫 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (10273286)
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Keywords | 項書換え計算モデル / モバイルアドホックネットワーク / 多エージェント自己認識論理 / 視覚的支援 / プログラミング環境 / 関数型言語 / 計算モデル / 代数的プログラミング |
Research Abstract |
本年度は,これまでの研究成果に基づき、視覚化に基づく項書換え計算モデルの知的支援手法の様々な応用を行なった。我々がすでに提案した項書換え計算モデルの視覚化手法としては、(1)項の視覚化,(2)計算の視覚化,(3)インタフェースの視覚化,(4)数値情報の視覚化、が挙げられる。これらの手法が以下に示す論理や方法論へも応用できることを示した。 1. 多エージェント自己認識論理への応用 多エージェント自己認識論理は、自分自身の知識についてのメタな推論を可能にする非単調論理であり、階層的知識や因果関係等を表現することが可能である。多エージェント自己認識論理の決定手続きは、タブロー法、および導出原理が提案されている。これらはいずれも木構造を基本とした計算であるため、項の視覚化と同様の手法で視覚化が可能である。本研究では、さらに視覚化を用いて効率の問題点を発見し、決定手続きの効率化手法を開発した。 2. モバイルアドホックネットワークへの応用 モバイルアドホックネットワークは、情報端末が移動環境下で動的に構築するネットワークであり、集中管理する端末が存在せず、自律分散アルゴリズムによって構築される。この動作はグラフ上に表示することができるため、シミュレーションのための視覚的環境を構築し、動作の確認を行った。計算の視覚化や数値情報の視覚化を用いることにより、より詳細な分析が可能になることが期待できる。 これらの研究は、様々な研究集会で発表され、活発な意見交換を行なった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 本田和利: "導出原理を用いた多エージェント自己認識論理の決定手続きの効率化" 信学技報KBSE,AI. (1999)
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[Publications] 河口信夫: "遺伝的プログラミングを用いた自動ゲームプログラミング" 人工知能学会全国大会講演論文集. 120-121 (1998)
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[Publications] 河口信夫: "モーバイル環境下の自律分散通信の実現とその応用" 情報処理学会DiCoMo‘98講演論文集. 619-626 (1998)
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[Publications] 河口信夫: "漸増的に端末を認識するアドホックネットワークの提案" 電気関係学会東海支部連合大会講演論文集. 612 (1998)
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[Publications] 河口信夫: "発話同時理解に基づくマルチモーダル図形エディタ" 情報処理学会研究報告,SLP. 22. 1-6 (1998)
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[Publications] 片桐秀樹: "赤外線通信を用いた頑健なモバイルアドホックネットワーク構築手法" 情報処理学会研究報告,MBL. 7. 63-70 (1998)