1997 Fiscal Year Annual Research Report
インターネット上での大規模分散電子掲示板システムの通信方式と実装手法
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09780273
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
齋藤 明紀 大阪大学, 情報処理教育センター, 講師 (20235021)
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Keywords | インターネット / ネットワークニュース / キャッシュ / 代理サーバ |
Research Abstract |
本年度は,現状調査と大規模分散電子掲示板用の通信方式の検討を行った. ・ネットワークニュースの記事流量の増大はさらに深刻化しており、利用者が記事を購読するためのサーバー・ソフトウェアと記事の中継・交換を行なうサーバー・ソフトウェアの分化が見られている。さらに、処理速度を向上させるため、不正な形式の記事の排除等の処理を省略する実装方式が広まっている。このことが、記事流量のさらなる増加をもたらしている。 ・記事の配送サーバーにおいては、重複到着に対応するための認識処理と、ファイルへの格納、および配送先毎に購読リストを参照して記事を選別する処理がボトルネックであることがわかった。記事の購読サーバーにおいては、蓄積期限を過ぎた記事の削除とそれにともなうデータベースの更新、読者の行なう記事の一覧表示操作への対応が大容量化を果たすための課題である。 ・大規模分散電子掲示板は、キャッシュ機能つき代理サーバで実現することが有望である。その際、記事の蓄積と連番付与を行なう中央サーバー対し、二重化等の耐故障性を持たせる必要がある。しかし、記事処理性能の面から、記事毎に二相ロックにより連番の同期をとることは現実的ではない。そこで、予備サーバーとの連番の同期頻度を低減することで対応する。障害による予備サーバへの切り替わりの際には記事の連番に欠番が生じる可能性があるが、既存の表示ソフトウェアに悪影響は及ぼさない。
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