1998 Fiscal Year Annual Research Report
インターネット上での大規模分散電子掲示板システムの通信方式と実装手法
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09780273
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
齋藤 明紀 大阪大学, 情報処理教育センター, 講師 (20235021)
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Keywords | インターネット / ネットワークニュース / キャッシュ / 代理サーバ |
Research Abstract |
●現状調査の結果、ネットワークニュースの記事流量の増大はさらに深刻化しており、利用者が記事を購読するための機能とと記事の中継・交換を行なう機能を別種のサーバーソフトウェアとして実装することが一般化している。後者では、処理速度を向上させるため、不正な記事や取り消された記事の抹消処理を省略する実装方式が広まっている。このことが、記事流量のさらなる増加をもたらしている。そこで、既存方式のサーバとの関門となる配送サーバーで、まず不正な記事を捨てる処理を行ない、記事の総量を減らす処理を行なう。このためには高速大容量の計算機が必要となるが、これ以外配送サーバへの性能要求レベルを下げることが出来る。●記事の購読サーバーにおいては、蓄積期限を過ぎた記事の削除とそれにともなうデータベースの更新、読者の行なう記事の一覧表示操作への対応が大容量化を果たすための課題である。●大規模分散電子掲示板は、キャッシュ機能つき代理サーバで実現することが有望である。その際、記事だけでなくタイトル一覧等はの記事の索引情報もキャッシュの対象とすることで、一覧作成の負荷を下げることができる。●耐故障性のためには、記事を購読するためのアプリケーションにも変更を行なうことが望ましい。障害時には、有効な(欠番でも期限切れでもない)記事をサーバから取り寄せることができない可能性がある。このような場合、異常終了することなく、他のアクセス可能なニュースグループに対象を切替えて閲覧作業が継続できるようにする。●扱うニュースグループを限定した購読および配送サーバを複数置くことで、配送サーバ間の負荷分散を行なうことができる。代理購読サーバは要求される記事毎に適切な購読サーバを選ぶことで、利用者に透過的に負荷分散を行なうことができる。
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