1997 Fiscal Year Annual Research Report
実用的な並列処理のためのオブジェクト指向言語の設計と実装
Project/Area Number |
09780278
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
八杉 昌宏 神戸大学, 工学部, 助手 (30273759)
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Keywords | 並列処理 / オブジェクト指向言語 / 言語処理系 / コンパイラ / Java言語 / 排他制御 |
Research Abstract |
並列処理,特に,不規則な並列性を含む問題の記述を容易とするプログラミング言語の研究,及びその効率良い実行のための言語処理系の実装技術の研究を行っている.既存のオブジェクト指向言語であるJavaからスレッドに関する仕様を取り除き,代わりに,構造化された並列構文を含む仕様を追加することで並列プログラミングを容易とした,オブジェクト指向言語OPA(an Object-oriented language for PArallel processing)を設計・実装している. 平成9年度においては,共有メモリ型並列計算機を対象としたコードを生成するコンパイラを作成した.並列計算機としては,現有設備のSGI社製POWER Onyx(12プロセッサ)を用いた.実装としては,(1)高速なスレッド管理方式の実装・評価,(2)高速な排他制御方式の実装・評価,(3)実行時変更可能メソッドの実装・評価,を行なった.また継続して言語設計を行った.具体的には並列処理中に発生した例外への対処方法の設計を行った. 更新と読み出しを排他制御する方式としてとしてバ-ジョン番号方式を用いた.提案方式では,オブジェクトにバ-ジョン番号を付けて,更新前,更新中,更新後を読み出し側チェックすることで処理を高速化する. 実行時メソッド置換は,特に排他制御しながらも高速実行が達成されるように注意して実装を行い,二分探索木をサンプルプログラムとした実行の結果,メソッド置換を用いたプログラムが高速に動作した. 並列処理としては,階層的並列継続の概念を定義するともに,その概念に基づき並列処理を階層的に捉えることで,並列処理中の例外に対して,より上位の階層にて対処するという言語設計を行った.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 島田雄介: "並列処理と例外処理を統一的に扱う構造化言語." 情報処理学会研究報告97-PRO-14(SWoPP'97),. 97・78. pp.49-54 (Aug.1997.)
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[Publications] 江口重行: "実行時メソッド置換を行なう並列言語の実装." 情報処理学会研究報告97-PRO-14(SWoPP'97),. 97.78. pp.55-60 (Aug.1997.)
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[Publications] Masahiro YASUGI: "Adaptive Objects for Concurrent Accesses." 2nd France-Japan Workshop,Object-Based Parallel and Distributed Computing(OBPDC'97),. (Oct.1997.)