1998 Fiscal Year Annual Research Report
様相論理の濾過法に基づく暗黙知の論理的定式化およびその認知の有限的解釈への適用
Project/Area Number |
09780305
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
村井 哲也 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90201805)
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Keywords | 暗黙知 / 様相論理 / 濾過法 / 可能世界 / 連続 / 離散 / 商集合 / 分割 |
Research Abstract |
本研究の目的は様相論理における決定問題を解く基本的手法である濾過法を利用して、暗黙値の構造を論理的に定式化することで、人間の認知に対する一つの有限的解釈を与えることであり、2年計画で研究が遂行された。最終年度である本年度は以下の2点に関して研究を遂行した: (1) 前年度構成した暗黙知ベース・システムの拡張 前年度移植した検索システムのユーザモデルの部分に必要な修正をプログラムに施し、システムは作曲者の顔の画像を対象とする検索システムを構成した。多数の作曲者の顔の画像の中から、検索すべき顔が創発によって浮かび上がる現象が改善された。今回のシステム修正の特徴は前年度考察した音楽データの活用である。今回はメロディー事態を検索の対象としなかったが、ユーザが連想的に顔を検索を展開する際のヒントとして活用されることを確認した。 (2) 暗黙知の定式化を更に拡張するための基礎的考察 上記システムでは顔に対する言語的索引付けが基礎であったが、次の段階として画像データそのものを扱うための基礎的考察を進めた。そのため、画像データが2次元平面上の場を構成することに着目し、商集合を利用する濾過法を適用し、有限個の遠隔的対象を分節する過程を形式的に記述した。これは連続量で表現される関数から離散的な対象を構成する手続きである。この過程は、人間が一度で把握できない連続的な対象を商集合を取ることで離散,更には,有限個の対象に括ることによって、認知を行うモデルの提案に他ならない。換言すれば、非言語データから言語データを抽出する可能性を示すものであり、今後、認知の問題を考察するにあたって、重要な考え方になるとい考える。この基礎的考察結果を利用して、画像データ及び音楽データから直接、索引付けが得られるようなシステムに拡張することが今後の課題である。
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[Publications] T.Murai,M.Nakata,M.Shimbo: "Modal logic,Rough sets.and Fuzzy sets" Z.Q.Liu & S.Miyamoto (eds.) Softcomputing for Human-centered Machines, Springer. (印刷中). (1999)
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[Publications] G.Resconi,T.Murai,M.Shimbo: "Field Theory and Modal Logic by Semantic Field to Make Uncertainty Ennerge from Information" I.J.of General Systems. (印刷中). (1999)
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[Publications] Y.kudo,T.Murai,T.Da-te: "The Corresp ondence of Belief changes in Logical settings and the Possibilistic Framework" Proc.of the 2nd Int.Conf.on Knowledge-Based Intelligent Electronic Systems. Vol.2. 221-229 (1998)
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[Publications] T.Murai,M.Nakata,M.Shimbo: "Generation of Accessible Worlds under Available Informotion" proc.of the 2nd Int.Conf.on Knowledge-Based Intelligent Electronic Systems. Vol.2. 236-242 (1998)
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[Publications] M.Nakata,G.Resconi,T.Murai: "On the Treatment of Imperfect Information in Intelligent Databases" Proc.of the 2nd Int.Conf.on Knowledge.Based Intelligent Electronic Systems. Vol.3. 168-176 (1998)