1997 Fiscal Year Annual Research Report
例題からの学習に基づく3次元環境モデルの構築に関する研究
Project/Area Number |
09780323
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
丸山 稔 信州大学, 工学部, 助教授 (80283232)
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Keywords | 線形結合モデル / 例題からの学習 / 画像合成 / テクスチャマッピング / プロトタイプ / k-mean法 |
Research Abstract |
本研究の目的は、物体の3次元(ポリゴン)モデルを構築することなく画像系列の例題からの学習に基づいて、任意視点からの画像を生成するための基本方式を確立することである。今年度の研究においては、物体の特徴点の対応付けがなされているような例題画像(プロトタイプ)系列を仮定し、これらから線形結合モデルを用いて、任意視点からの画像を合成するための研究を実施した。 剛体物体上のN個の特徴点の画像上での位置座標をまとめたベクトル(像)は、直交射影の仮定の下で、4つの異なる視点からの像の線形結合により表現できることが既に知られている。本研究では、物体はそれぞれの固有詳細部分は複雑であっても概略構造は簡単で共通なクラスに分類できるものも多いことに着目し、物体クラスに共通の簡略3次元モデルを作成し、このモデルの運動により、望ましい方向の画像特徴点位置を近似し、線形結合係数を求める手法を考案した。線形結合係数が求まればクラス内の物体固有の特徴点位置も線形結合モデルに従って導出することが可能になる。特徴点位置が求まれば、本手法では、これらを頂点とする3角形パッチを生成し、ここにデータとして与えられた画像からテクスチャマッピングを行うことにより画像合成を行っている。 本手法においては、画像系列(プロトタイプ)をいくつかのクラスに分類し、画像が与えられると、これらのクラスから適当なものを選択することが必要になる。このために、各プトロタイプについて、他のプロトタイプへの距離を上記線形結合モデルの計算誤差で定義し、これの距離に基づいてk-mean法の考えに基づいて例題集合をクラスタリングする手法を考案し、現在検証を行っている。
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