1997 Fiscal Year Annual Research Report
ソフトウェア開発における要求分析過程の体系的支援方式に関する研究
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09780384
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
沢田 篤史 京都大学, 大型計算機センター, 助教授 (40273841)
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Keywords | ソフトウェア開発 / 要求分析過程 / リポジトリ / 情報構造 / 意味制約 / 発想機構 / 情報共有 / コミュニティ |
Research Abstract |
本年度においては,情報構造の分析に関する発想機構と判断基準に関し,主にコミュニティ内での情報共有に着目し,人間の意図や判断を適切に表現するための情報構造に関して調査研究を行い,その結果をソフトウェアの要求分析過程に適用するという方針で研究を進めた. 本年度の研究目的として掲げた三項目に対する研究成果および今後の展望については以下の通りである. 1.発想機構とプロダクトの相関関係の分析 人間の判断や発想に機構に関する考察を主にコミュニティ形成の面から行った.コミュニティにおける意志疎通には,情報伝達と共有が重要な役割を演じるが,本年度は,概念とその間の関連のみからなる「弱い情報構造」を情報構造と規定し,コミュニティの形成支援方式を検討した. また,主にオブジェクト指向分析方法論に基づき,この弱い情報構造をプロダクトの情報モデルに適用した事例について,分析判断とプロダクトの相関に関し,その特長や問題点に関して調査を行っており,次年度において継続的に研究を行う. 2.リポジトリ向け意味制約管理モデルの一般化 リポジトリ向け意味制約モデルの設計を行い,リポジトリの国際基準であるPCTEの提供するデータモデルとの特失比較に基づき,モデルの改良を行い,情報の構成と制約を記述する言語を提案した.提案する記述言語の処理ツールは現在開発中であり,次年度には実際のソフトウェア開発への適用評価を行う. 3.意味情報を明示的に表現できる情報モデルの構築 以上二つの成果の統合化を行うため,弱い情報モデルと意味制約モデルとの変換規則についての考察を行った.また,並行してソフトウェアの意味と分析設計判断の履歴を表現する情報モデルの構築に関する検討を行っており次年度においても継続的な研究課題とする.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Maeda,H., Kajihara,M., Adachi,H., Sawada,A., et al.: "Weak Information Structure for Human Information Sharing" Working Notes for IJICAI-97 International Workship on Social Interaction and Community Ware. 7-12 (1997)
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[Publications] Maeda,H., Kajihara,M., Adachi,H., Sawada,A., et al.: "Weak Information Structures for Community Information Sharing" International Journal of Knowledge-Based Intelligent Engineering Systems. 1. 224-234 (1997)
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[Publications] 沢田篤史: "階層的スキーマ記述を用いた情報モデル構築方式" ウィンターワークショップ・イン・恵那論文集 情報処理学会シンポジウムシリーズ. 98. 17-18 (1998)
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[Publications] Maeda,H., Kajihara,M., Adachi,H., Sawada,A., et al.: "A System for Community Information Sharing and its Evaluation at an International Conference" Proc.2nd International Conference on Knowledge-Based Intelligent Electronic Systems. (印刷中). (1998)