1998 Fiscal Year Annual Research Report
確率モデルによるリアルタイム冗長ソフトウェアシステムの性能評価法に関する研究
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09780410
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
木村 光宏 鳥取大学, 工学部, 助教授 (20263486)
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Keywords | 冗長ソフトウェアシステム / Nバージョンプログラミング / リカバリブロック / リアルタイムシステム / ソフトウェア信頼性 |
Research Abstract |
本研究では,ソフトウェアシステムの高信頼化技術としてよく知られている,Nバージョンプログラミングシステムとリカバリブロックシステムに着目し,従来の結果である,各ソフトウェアモジュールの信頼度が等しく,後者のシステムにおける受け入れテストモジュールの信頼度が十分高い場合は,この方式の方がシステム全体の信頼度の向上に寄与することが,新たにリアルタイム(実時間)性を導入した場合についても成立するか否かについて考察した.特に,各モジュールの処理時間に確率分布を与えることによりリアルタイム性を導入するアイデアはこれまでの文献には見あたらず,本研究のユニークな点であるといえる.本研究で得られた知見の一つとして興味深い点は,処理時間制約と各モジュールの処理速度の関係によっては,信頼度の観点からは優れた方式として知られる,リカバリブロックシステムの方がNバージョンプログラミングシステムよりも信頼度が劣る場合があり,その転換点を数式として導出することができた点である.また,本研究の応用として,上記の2つの冗長方式を発展させたNSCP(N self-checking programming)システムにおいても本研究のアプローチによる性能評価を行い,信頼度と処理時間制約との間のいくつかの関係を明らかにした. 本研究で用いた確率モデルによる評価手法では,各モジュールの処理速度パラメータを如何に与えるか,あるいはまた,モジュール数が増加するにつれて,解析の困難さが増すといった点が主な問題点となる.前者については,各モジュールにおける処理アルゴリズムの計算量から推定することを考えていたが,具体的な推定方式を開発することまではできなかった.また,後者の問題点については,モジュール数が10を越えるような場合のシステムの信頼度を解析的に導出するのは実用的ではないが,実際問題として,このような冗長システムでは,高々数個のソフトウェアモジュールから構成されることが多いという事実を鑑み,近似的な評価式を導出することなく,シミュレーションによる評価を行い一定の成果を得た.したがって,今後の課題としては,先に述べた各ソフトウェアモジュールの処理速度パラメータを合理的に与える手法の開発が挙げられよう.
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Research Products
(12 results)
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[Publications] 山田茂: "コードレビューにおける人的エラーと人的要因に関する考察" 電子情報通信学会論文誌. J81-A,9. 1238-1246 (1998)
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[Publications] M.Kimura: "A nonhomogeneos death process model with state-dependent parameter and its application to software quolity assessment" Pvoc.1st Euro-Japanese workshop on Stochastic Risk Modelling for Finance,Insurance,production and Reliability. 162-170 (1998)
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[Publications] Y.Tatsumi: "Optimal Initial production control period based on a quality growth model" Quality and Reliability Engineering International. (to appear).
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[Publications] M.Kimura: "Economic analysis of software release problems with warvanty lost and reliability requirement" Reliability Engineering and System Safety. (to appear).
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[Publications] S.Yamada: "Software reliability assessment tool based on object-oriented analysis and its application" Annals of Software Engineering. (to appear).
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[Publications] 山本美保: "処理時間制約のある冗長ソフトウェアシステムの確率モデルによる性能評価法に関する考察" ソフトウェアシンポジウム'97論文集. 196-204 (1997)
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[Publications] M.Kimura: "A software testing-progress evaluation model based on a digestion process of test-cases" Intern.J.of Reliability,Quality and Sofety Engineering. 4・3. 229-239 (1997)
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[Publications] M.Kimura: "Stochastic modelling for software testing-progress evaluation based on a digestion process of test-cases" Proc.Intern.Conf.of Quality and Reliability. 423-428 (1997)
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[Publications] M.Kimura: "Performance evoluation modelling for several real-time reduudant software systems" Proc.4th Conf.of the Association of APORS (APORS'97). (1997)
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[Publications] 木村光宏: "処理時間制約のあるフォールトトレラントソフトウェアシステムの性能評価" 日本信頼性学会誌. 20・7. 422-432 (1998)
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[Publications] H.Fujiwara: "Software testing-management tool based on object-oriented analysis and its application" Proc.4th China-Japan Intern.Conf on Industrial Mamagement. 272-277 (1998)
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[Publications] 山田茂: "TQMのための統計的品質管理-一般工業製品からソフトウェア製品まで-" コロナ社, 193 (1998)