1997 Fiscal Year Annual Research Report
Stackelberg問題の一解法とファジィ公共計画問題への応用
Project/Area Number |
09780412
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
乾口 雅弘 大阪大学, 工学部, 助教授 (60193570)
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Keywords | Stackelbergゲーム / 2レベル計画問題 / ファジィ線形計画法 / 最大リグレット / 最悪達成率 / 分枝限定法 / シンプレックス法 / 凸多面錘型ファジィ集合 |
Research Abstract |
本年度は,以下の3点について研究した. 1.不明確な係数をもつ線形計画問題における最大リグレットの計算と最大リグレット最小化:不明確な係数間に従属関係を凸多面体で表現し,ある実行可能解が与えられた場合の最大リグレットの計算問題が,Stackelberg問題となることを示し,分枝限定法とシンプレックス法に基づく解法を提案した.また,提案した解法と緩和法を組み合わせることにより,最大リグレット最小解が求められることを示した.さらに,不明確な係数間の従属関係が凸多面錘型ファジィ集合で表現される場合についても,最大リグレット最小化問題の一解法を示した. 2.不明確な係数をもつ線形計画問題における最悪率達成率の計算と最悪達成率最適化:最大リグレットの場合と同様に,不明確な係数間に従属関係が凸多面体および凸多面錘型ファジィ集合で与えられた場合について,最大リグレットと同様な方法で,最悪達成率が求められることを示すとともに,最悪達成率最適化問題も最大リグレット最小化問題と同様に解けることを示した. 3.双線形2レベル計画問題の分枝限定方法に基づく解法:CO_2排出の少ない設備の購入を促すための,政府の企業への補助金を決定するStackelberg問題(2レベル計画問題)を一般化して,2レベル線形計画問題の上位レベルの目的関数と制約条件,下位レベルの目的関数に共通の双線形項が加わった問題の解法について考察した.この場合にも,下位レベルの最適化問題を最適性条件で置き換えることにより,分枝限定法と線形計画法を適用して解けることを明らかにした.また,上位レベル目的関数を分母・分子を双線形関数とする分数関数にしても良いことを示した.
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