1997 Fiscal Year Annual Research Report
新古典輸送効果およびプラズマ境界形状を考慮したトーラス系磁場配位最適化の理論研究
Project/Area Number |
09780473
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
横山 雅之 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (60290920)
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Keywords | プラズマ境界形状 / 軸対称ステラレータ / ヘリカル対称ステラレータ / ポロイダル対称ステラレータ / MHD平衡 / 新古典輸送 |
Research Abstract |
プラズマ境界形状の主要な変形(ヘリカル変形、三角変形、バンピー変形(立体磁気軸化)など)がMHD平衡特性に及ぼす影響についての基本的、系統的な研究を行ってきている。擬軸対称、擬ヘリカル対称のステラレータ磁場配位を形成するための基本的要請として、バンピー磁場成分を小さく抑えることが挙げられるが、これは、磁気面の断面積をトロイダル方向に変化させないことによって可能である。このことから、適切なヘリカル変形に関する条件が導かれる。また、三角変形は、磁気軸を磁気面断面の重心に比べてトーラス外側へ移動させることを通して、磁気井戸の形成に効果的である。また、巨視的、局所的磁気シア-の形成にも効果的である可能性がある。立体磁気軸化は、磁場のトロイディシティを減少させ、これは、擬ヘリカル対称配位を形成する上で本質的である。 これらの、プラズマ境界変形と、MHD・平衡特性との関連についての基本的な理解に基づいて、擬軸対称ステラレータ配位における高回転変換の配位形成を試み、それによりフイルシューシュルター電流を抑制し、有限ベータにおける磁気軸シフトの抑制に成功した。この試みにより、擬軸対称配位における平衡ベータ限界値の上昇へ向けた方向性が示された。また、ブートストラップ電流を自己無矛盾に含んだMHD平衡計算によって、有限ベータにおける回転変換の大幅変化(特に大幅な低下)が回避できる可能性も示された。また、現在、非軸対称の磁場スペクトル成分が、高エネルギー粒子の閉じ込めに与える影響についての検討を行っているところである。 来年度はこれら擬対称性を有するステラレータ配位の最適化のみならず、各地で盛んに行われているquasi-omnigenous配位(粒子ドリフトが正味打ち消されている配位)にも、今年度得られたプラズマ境界形状とMHD平衡との関連の観点から取り組んでいく予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] N.Nakajima: "Optimization of M=2 Stellarator" Plasma Physics Reports. 23・6. 496-509 (1997)
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[Publications] M.Yokoyama: "Realization and Classification of Symmetric Stellarator Configurations through Plasma Boundary Modulations" NUCLEAR FUSION. (受理済). (1998)
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[Publications] M.Yokoyama: "Basic Study for Innovative Concepts of Stellarator Configurations" Journal of Plasma and Fusion Research. JPFR Series1(受理済). (1998)
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[Publications] M.Yokoyama: "The exploration fur New Concepts of Quasi-Symmetric Stellarators/Heliotrons" Journal of Plasma and Fusion Research. JPFR Series1(受理済). (1998)
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[Publications] M.Yokoyama: "Role of Bumpy Field for Improvement of Collisionless Particle Confinement in Helical Axis Heliotrons" Journal of Plasma and Fusion Research. JPFR Series1(受理済). (1998)
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[Publications] M.Yokoyama: "An Optimized Helical Axis Stellarator with Modulated l=1 Helical coil" Journal of Plasma and Fusion Research. 73・7. 723-731 (1997)