1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09780503
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
園山 範之 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (50272696)
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Keywords | フロン / 電気化学的常温分解 / ガス拡散電極 |
Research Abstract |
気体の電極反応に有利なガス拡散電極(GDE)に電極触媒として様々な金属を担持してフロンガスの電解を行った。フロン-12の電解では、銅、銀、インジウム、亜鉛を担持したGDEでは炭素-塩素結合だけではなく、強固で知られる炭素-フッ素結合も切断され、メタンが生成した。フロン-12の分解実験において常温で炭素-フッ素結合が切断されたのは、我々の知る限りでは本研究が最初の例である。鉛を担持したGDEを用いて電解すると選択的に炭素-塩素結合のみが切断されてジフルオロメタン(CH_2F_2)が生成した。ジフルオロメタンはHFC-32と呼ばれる代替フロンのひとつであり、塩素を含まないためオゾン層を破壊する心配がない。銅および鉛担持GDEを用いて各生成物の生成の電流効率の電流密度依存性を調べた。銅担持GDEでは電流密度の増加とともに電流効率も増加し、400mAcm^<-2>付近で最高70%を示した後、さらに電流密度を上げると電流効率は減少した。鉛担持GDEではHFC-32の生成の電流効率は電流密度にほとんど依存せず、電流密度が650mAcm^<-2>の時でも80%の電流効率を維持し、高い選択性を維持した。 また、基質をフロン-12よりも安定なフロン-13に変えて電解を行ったところ、全体的な電流効率はおちるが、銅担持GDEでメタンが生成し、炭素-フッ素結合を切ることが出来ることがわかった。また、銀担持GDEを用いると炭素-塩素結合のみが選択的に切断されて、トリフルオロメタン(CHF_3)が高い選択性で生成した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Noriyuki Sonoyama and Tadayoshi Sakata: "Electrochemical Decomposition of CFC-12 using Gas Diffusion Electrodes" Environmental Science & Technology. (in press).
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[Publications] Kohjiro Hara, Noriyuki Sonoyama and Tadayoshi Sakata: "Electrochemical Reduction of CO_2 by using Metal Supported Gas Diffusion Electrode under High Pressure" Proceedings of the 4th International Conference on Carbon Diaxide Utilization. (in press).