1997 Fiscal Year Annual Research Report
Three-hybrid法によるC型肝炎ウイルスRNA3'末端結合蛋白質の検索
Project/Area Number |
09780642
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
松井 理 金沢医科大学, 医学部, 助手 (60288272)
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Keywords | C型肝炎ウイルス / three-hybrid system |
Research Abstract |
酵母three-hybrid systemを用いて、C型肝炎ウイルスゲノムRNA(HCV-RNA)の3'末端領域と特異的に結合する宿主蛋白質をスクリーニングするための準備、および予備実験として以下の実験を行った。 1.HCV-RNAの3'末端領域をPCRで増幅し、pIII/MS2-2にクローニングしプローブRNA発現プラスミド(pIII・3'T)を構築した。同様に、pIII・3'Tをプローブにして得られた蛋白質の特異性を確認する目的で、HCV-RNAの5'末端領域発現プラスミド(pIII・5'T)を構築した。 2.1で構築したpIII・3'Tを用いてライブラリーをスクリーニングする前に、予備実験として、既にRNA結合が報告されているHCV蛋白質(コア蛋白質、NS3、NS5B)について調べた。まず、上記の蛋白質を酵母GAL4転写活性化ドメイン融合蛋白質として発現させるため、PCRで増幅した各遺伝子をpACT2にクローニングし、発現プラスミド(pACT2・core、pACT2・NS3、pACT2・NS5B)を作製した。以上のプラスミドを酵母L40-coat株に導入し、three-hybrid systemによって相互作用を調べたところ、次のような結果が得られた。 (1)コア蛋白質、およびNS3(RNAヘリカーゼ)の2つについては、3'、および5'末端領域のどちらとも相互作用が検出されなかった。 (2)NS5B(RNAポリメラーゼ)については、3'、および5'末端領域のいずれとも相互作用が検出された。このことは、今までに得られた知見と矛盾しない。 また、この予備実験から問題点としてレポーター遺伝子がリ-クしやすいことが明らかになった。現在、この点を解決するとともに、スクリーニングの条件を検討しているところである。
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