1997 Fiscal Year Annual Research Report
発生初期の脊髄で起こる細胞死に関わるCDNFとCNTF様分子のクローニング
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09780737
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
本間 俊作 千葉大学, 医学部, 助手 (20261795)
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Keywords | GDNF / CNTF / GPA / 細胞死 / アポトーシス / 脊髄 / 鶏胚 |
Research Abstract |
本年度においては、これまでにPCR法を用いてクローン化した鶏のglial cell line-deriyed neurotrophic factor(GDNF)の部分配列をプローブとして用いたwhole mount in situ hybridization法の条件を確立し、発生初期の胚における発現様式を調べた。その結果、GDNFのmRNAはpharyngeal pouch、digestive tract、intermediate mesoderm等で発現していることが判った。しかしながら、脊髄で起こる初期細胞死への関与を示すような位置での発現を認めることはできなかった。GDNFの情報伝達に関与する2種類のレセプター(c-ret,GDNFα)がこれまでに報告されているので、これらのレセプターのcDNAをPCR法を用いてクローン化し、whole mount in situ hybridization法を用いて初期胚における発現様式を調べた。その結果、これらのレセプターの発現を脊髄あるいはその周囲において認めることができなかった。以上の結果は、GDNFそのものではなく、これに構造的に類似するGDNF様因子の初期細胞死への関与を示唆するものであり、現在GDNFファミリーに属する栄養因子間で保存されているアミノ酸に対応するdegenerate primersを用いたPCR法で、この因子のcDNAのクローン化を試みている。 CNTF様因子の単離に関しては、鶏のCNTFホモログとこれまで考えられているgrowth promoting activity(GPA)のリコンビナントプロテインを入手し、in vivoでの初期細胞死への効果を検討した。その結果、CNTFとは明らかに違う効果を認めることができたことから、GPAは哺乳動物におけるCNTFの鶏ホモログではない可能性があることが判った。現在、GPAとGPAレセプターの発現様式をin situ hybridization法を用いて調べている。
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