1997 Fiscal Year Annual Research Report
小脳プルキンエ細胞におけるグルタミン酸受容体の細胞質領域に結合する因子の探索
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09780759
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
岸上 哲士 理化学研究所, 細胞内情報研究チーム, 研究員 (10291064)
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Keywords | 小脳 / 分子生物学 / グルタミン酸受容体 / Two-hybrid System |
Research Abstract |
1、酵母のTwo-hybrid Systemを用いたスクリーニングに関して。現在まで小脳よりcDNAライブラリーを作製し、delta2受容体の様々なC末端領域を『餌』にしてスクリーニングを行ってきた。しかし、現在までに使用してきたGal4の系では受容体C末端領域のほとんどの領域が、それのみでGal4プロモタ-を部分的に活性化するため効率よくスクリーニングできなかった。そこで、よりバックグラウンドレベルが低いと言われているLexAの系を新たに構築した。実際にLexAの系で調べたところ、Gal4の系に比べて格段にバックグラウンドレベルが低下した。現在、LexAの系を用いてスクリーニングを行っている。 2、最近、C末端にtSXVのモチーフもつ様々な受容体がPSD95ファミリーのPDZドメインに結合することが明らかにされつつある。このことは逆に、このようなtSXVモチーフを持つ遺伝子はシナプス部に存在する受容体である可能性がある。そこで、tSXVモチーフを持つ新規遺伝子をクローニングするため、一つのspecific primerを用いてプラスミドのcDNAライブラリーからPCRにより遺伝子を増幅する方法を確立した。この方法を用いて現在このようなモチーフをもつ遺伝子スクリーニングを行っている。またこの方法は、RACEのように既知のDNA断片より未知の5'または3'の領域を増幅する目的にも利用できることが確かめられた。この方法はRNAを使わないためRACEより簡易な方法と考えられる。
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[Publications] Ozaki,M: "Expression of Receptors for Neuregulins,ErbB2,ErbB3 and ErbB4,in Developing Mouse Cerebellum" Neurosci.,Res.(印刷中).