1997 Fiscal Year Annual Research Report
接触感を重視した視覚障害者用点字読み取りセンサの検討
Project/Area Number |
09780799
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
橋本 昌巳 信州大学, 工学部, 助手 (20242670)
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Keywords | 視覚障害者 / 点字 / 点字読取装置 |
Research Abstract |
本研究では、指にセンサを装着して点字上を移動させることで点字を読み取る方式について検討している。今までに得られた成果の概要は以下のとおりである。 1.点字凸の安定した検出のためにモデル実験による基礎的検討を行い、点字とセンサの接触状態とセンサ出力の関係を明らかにした。本研究は圧電性フィルムを電極で挟んだセンサセルを二次元に配置して、各センサセルの位置と出力の時間変化か点字の二次元位置を認識するものであり、各点字凸に有無に確定が重要である。モデル実験ではセンサセルの拡大モデルを作製し、点字との接触状態、移動速度等と、センサ出力の時間変化について分析し関係を見出した。 2.センサに要求される柔軟性について評価実験を行い、目標値を明らかにした。本方式では、利用者はセンサを介して点字の感触を得ながら読み進むものであるため、その時の接触感が重要である。評価実験では、センサに類似した各種フィルムを指に付け、点字の感触について評価して、センサに要求される柔軟性を調べた。 指の二次元的動きを推測するアルゴリズムについて、シミュレーションによる検討を行った。シミュレーションでは指の動きから予測される各センサセル出力の時間変化を模擬し、平面的な相互相関等を用いて指の移動を推測する方式を確立した。また、実時間認識の実現と複雑な指の動きへの対応について、改良点を明らかにした。
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