1997 Fiscal Year Annual Research Report
核医学心筋画像と冠動脈造影像の3次元複合表示および解析システムの開発
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09780821
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
杉本 直三 京都大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20196752)
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Keywords | 医用画像処理 / 心臓イメージング / 3次元画像 / 画像の重ね合わせ / 核医学 / 心血管造影像 |
Research Abstract |
昨年までに試作して来たシステムの使用経験を積み、有効性を確認すると共に、開発システムの実用化に必要な用件の洗い出しを試みた。また、それに基づいて異なる観点からの2つの試みを同時に行なった。以下具体的に記す。 1.今年度新たに1機種のSPECT装置から計算機へディジタルデータを転送方法を確立した。 2.システム全体の中で最も効率が悪く、実用化を妨げている冠動脈造影像の3次元再構成の部分について、1)3方向以上の複数撮影像を利用することによる冠動脈の自動3次元再構成法、2)SPECT像から作成した簡易左心室モデルを用い心筋表面を走行するという条件で冠動脈像を再構成する手法、の2点を試みた。第一の方法は詳細な再構成を目指すもので、冠動脈像を事前に抽出した2値化像を用いた場合に比較的良好な結果を得ることができた。計算時間の短縮や冠動脈像の抽出法あるいは、上記手法の多値画像への拡張を引続き検討中である。 第二の方法では近似的な再構成を行なうが、同時に重ね合わせを行なうこと、簡単に再構成できるという点が特徴である。いずれの方法についても実用化の可能性が示された。今後目的に応じて使い分けて行く予定である。 3.表示方法の検討を行なった。患者などに対する説明に用いるためには、これまでに検討して来た詳細な3次元表示が有効であるが、医師の診断支援には、通常の診断でよく使われている、ブルズアイ表示上へ冠動脈像を重ね合わせることが有用であると考えられた。ブルズアイ表示上への重ね合わせを前提とした場合には、上記の簡単なモデルを利用する方法が有効であると考えられた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] N.Sugimoto: "Three-dimensional registration of coronary-arterial tree and myocardial SPECT/PET" Medical & Biological Engineering & Computing. 35,Suppl.2. 818-818 (1997)
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[Publications] 杉本直三: "複数撮影方向からの冠動脈造影像を用いた冠動脈像の3次元再構成と撮影系の同時推定" 医用電子と生体工学. 35,Suppl.332-332 (1997)