1997 Fiscal Year Annual Research Report
記憶補助を目的とした行動と環境の理解によるエピソード映像記録システム
Project/Area Number |
09838001
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
川嶋 稔夫 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20152952)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
棚橋 真 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90250480)
青木 由直 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90001180)
|
Keywords | 記憶 / 補綴 / エピソード / 行動理解 |
Research Abstract |
本計画では,行動と環境を観測することにより,選択的にシーンを記録し,それを検索し,想起する手法の研究を進めている.研究では取材者に対して小型カメラを頭部に,各種センサを身体に装着し,センサ出力から自身の行動内容や感情,状況を識別するとともに,シーンの重要性に基づいてビデオレコーダを観測し,情景を選択的に記録することで,長時間の活動のサマリ-の作成を行うと同時に,内容の注釈付けを行う.本計画の初年度で以下点に絞って研究を行った。 1.人物像に基づく対話シーン検出・記録 頭部に装着したカメラによって日常生活を記録し、その映像の中から対話シーンを検出する実験を行った。映像中から多重解像度で皮膚類似色の領域を検出した後、頭部モデルを当てはめることで高速に人物を検出する。この人物像が検出された映像区間を音声情報と比較して、対話シーンを抽出する。 2.心理実験によるエピソード映像のもつ記録想起効果の評価 複数の被験者に1の装置を装着してもらい、シナリオにしたがって多数の対話エピソードを経験してもらったのち、抽出された対話映像を後日ブラウジングしてもらうことで記憶想起に対する効果を調査した。その結果、比較的負荷の大きなエピソードを経験した場合に欠落しやすい空間的経路情報や対話相手が呈示されることで、想起が向上することが明らかになった。 本年度に予定していた、次元による動きの滑らかさの推定については、現在手法の検討中であり次年度まで継続して研究を行う。
|