1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09838021
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
井口 征士 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (90029463)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
真鍋 佳嗣 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (50273610)
片寄 晴弘 和歌山大学, システム工学部, 助教授 (70294303)
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Keywords | 感性情報 / ヒューマンインターフェース / インタラクティブアート / 生体センサ |
Research Abstract |
芸術(音楽)における感性情報の抽出と技能の実現 前年度に引き続き,インタラクティブアートにおける,技能と精神的な活動の実測と検証という目的に関し,実験環境の制作を中心に研究開発を進めると同時に,実験を行ってきたきた.本年度は,インタラクティブアート作品「竹管の宇宙V」の実際のコンサートにおけるパフォーマーの緊張感の計測を行い,練習時・リハーサル時,本番における精神活動の比較を行った.この結果,練習時・リハーサル・本番の順で,生理指標の変化度合が大きくなることが確認された.また,前年度取得した実験室内での視聴者の生理指標が,パフォーマーのコンサート時の生理指標と類似するという興味深い結果が得られた. 作品を制作する環境(ツール)を一般化し,Cyber尺八を用いた作品を制作するの利用できる標準的なテンプレートを作成した.別の作曲家の作品の制作・上演を実施し,環境の有効性を検討した. 実際のコンサート現場において使用可能な精神的な生体指標の計測センサとして,4チャンネルの携帯型(無線・小型)の皮膚インピーダンス,脈打(心拍)を入力するデバイスの開発を行った.このシステムは,測定対象者にほとんど負荷をかけず,また,動き回ることが可能である.今後,パフォミングアートにおける緊張感の共有の研究の他,パニックの伝播,臨床心理療法のツールとして使用していく予定である.
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[Publications] 片寄、金森、平井、坂口、井口: "簡易モーションキャプチャセンサDigit Eye3Dとインタラクティブシステムへの応用" インタラクション'98論文集. 67-72 (1998)
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[Publications] 金森、片寄、井口、戸島、西山: "モーションキャプチャ「Digit Eye3D」の実装" 電子情報通信学会誌D-II. 81.No5. 804-809 (1998)
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[Publications] 坂口、岡林、金森、井口: "運動覚センサと筋電位センサを併用したジェスチャ認識" 電子情報通信学会誌D-II. 81.No10. 2385-2393 (1998)
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[Publications] 長嶋、照岡、井口: "生体センサによる音楽表現の拡大と演奏表現の支援について" 情報処理学会研究報告. MUS-26. 75-82 (1998)
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[Publications] 青野、片寄、井口: "アコースティック楽器を用いたセッションシステムの開発" インタラクション'98論文集. 101-107 (1998)
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[Publications] 高柳、青野、平井、片寄、井口: "音楽的自由度をコントロール変数としたセッションシステムの開発" 情報処理学会研究報告. MUS-26. 45-52 (1998)