1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09839029
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
野中 勝 名古屋市立大学, 医学部, 助教授 (40115259)
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Keywords | MHC / 補体 / 自然免疫 / ホヤ |
Research Abstract |
新たにクローン化され、MHCに連鎖していることが示されたゼノパス補体B、C4、LMP7遺伝子、及び以前からMHCに存在することが判明していたクラスIα、クラスIIβ、HSP70遺伝子を用いてゼノパスMHCの詳細な構造解析を行った。その結果、ゼノパスMHCにおける遺伝子の配列順序は哺乳類のものと異なり、クラスI-クラスII-クラスIIIの順に並んでいる事が判明した。特に、クラスIに呈示される抗原のプロセシングに関与するLMP7遺伝子がクラスI領域の近傍にマップされた事実は、MHCの起源がクラスI抗原の呈示の為の遺伝子複合体であったことを示唆した。 メダカよりB、LMP2、LMP7遺伝子をクローン化し、クラスII遺伝子と連鎖解析を行った。その結果、LMP2、LMP7の両遺伝子は連鎖していたが、それ以外の遺伝子間での連鎖は認められなかった。従って、硬骨魚類のMHCは哺乳類、両生類と異なり分散して存在するものと思われた。現在、クラスI、C3、C4遺伝子の単離、構造解析及び連鎖解析の準備をしている。 マボヤより補体C3、及び2種類のMASPのcDNAクローンの単離、構造解析を行い、マボヤ補体系がレクチン経路に依存する自然免疫の一員であることを明らかにした。更にマボヤ補体系の活性化経路の全貌解明を目指して、MBP、B等のクローニングを試みている。 以上の結果より、脊椎動物の免疫系の起源は補体系を中心とする自然免疫であったこと、その後おそらく軟骨魚類の段階で獲得免疫が成立したと思われるが、その過程でMHCが重要な役割を果たした事が示唆された。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Nonaka,M., Namikawa,C., Kato,Y., Sasaki,M., Satlar-Cid,L., Flajnik,M.: "Major hisdocompatibility complex gene mapping in the amphibian Xenopus implies a primordial organization." Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 94. 5789-5791 (1997)
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[Publications] Namikawa,C., Naruse,K., Wada,H., Shima,A., Kuroda,N., Nonaka,M., Sasaki,M.: "Genetic linkage between the LMP2 and LMP7 genes in didalea fish,a teleost." Immunogenetics. 46. 431-433 (1997)
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[Publications] Ji,X., Azumi,K., Sasaki,M., Nonaka,M.: "Ancient origin of the complement lectin pathway revealed by molecular cloning of woman binding protein-associated serine protease fian aurochedats the Japanese ascidian, Halocynthia roretzi" Proc.Nadl.Acad.Sci.USA. 94. 6340-6345 (1997)
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[Publications] Nonaka,M., Namikawa,C., Sasaki,M., Salter-Cid,L., Flajnik,M.: "Evolulion of proteasome subunits S and LMP2 ; cDNA cloning and linkage analysis with MHC in lower vertebrates" J.Immunol.159. 734-740 (1997)