1997 Fiscal Year Annual Research Report
楽曲名同定課題に基づく情報処理過程と瞬目の関係に関する基礎的分析
Project/Area Number |
09871020
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
藤原 真 広島市立大学, 情報科学部, 助手 (70264950)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 誠 福山職業能力開発短期大学校, 情報システム系, 講師
田邊 喜一 福山職業能力開発短期大学校, 情報システム系, 講師
塚田 健一 広島市立大学, 国際学部, 教授 (00227365)
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Keywords | 自発性瞬目 / 瞬目潜時 / 分離試行課題 / 聴覚情報処理 / 音楽 / 感性 |
Research Abstract |
本年度は、主として、聴覚情報呈示システムの構築と瞬目計測システムの整備を完了した。まず、パーソナルコンピュータシステムにMIDI音源および、PCM音源を装着し、これらの周辺装置を制御するためのソフトウェアの開発を実施した。このシステムは、MIDI音源から出力された楽曲とPCM音源から出力された白色雑音を混合し、スピーカまたはヘッドフォンなどを通じて、被験者に雑音が重畳された楽曲データを提示することが出来るように構成されている。楽曲に雑音を重畳する理由は、楽曲名の識別の困難さを人工的に操作するためであり、雑音の種類あるいは、雑音レベルを時間的に変化させることにより、種々の実験条件を設定することが可能である。このような試みは、従来の心理実験には見あたらず、瞬目を分析するための新しい心理実験アイデアを提供するものと評価できる。また、暗闇中での瞬目の画像計測を可能とするために、赤外線LEDを組み合わせた照明装置と赤外線カメラによる瞬目の暗視撮影システムの整備を完了した。 前述したように、楽曲に雑音を重畳させるという新しいアイデアを発案したため、第1回目の心理実験(運動反応付きの楽曲名同定課題)については未実施であるが、予備実験として、様々なレベルの雑音が重畳された楽曲名の同定実験を行い、楽曲への有効な雑音の重畳の方法や楽曲名の呈示順序など、各種パラメータの設定条件についての絞り込みをほぼ完了し、予定していた心理実験に着手する準備を整えることができた。
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