1998 Fiscal Year Annual Research Report
日本人の英語とのバイリンガル、外国人の日本語とのバイリンガルに関する理論的研究
Project/Area Number |
09871085
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Research Institution | National Center Test for University Admissions |
Principal Investigator |
小野 博 大学入試センター, 研究開発部, 教授 (10051848)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 照久 大学入試センター, 研究開発部, 助手 (10280538)
松野 和彦 東京大学大学院, 総合文化研究科, 教授 (90029679)
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Keywords | バイリンガル / イマージョン教育 / 言語力評価 / 海外在住帰国子女 / 外国人子女 / ダブルリミテッド / 言語環境 / 学習言語と生活言語 |
Research Abstract |
国際化社会の進展に伴い、日本人の英語とのバイリンガル、外国人の日本語とのバイリンガルが求められている。世界では各種のバイリンガル教育が行われているが、その教育成果の客観的な評価法が確立されていないばかりか、その理論も十分には構築されていない。 そこで、まず、海外におけるバイリンガル・イマージョン教育の現状を分析するため海外の研究者と共に実際に教育を行っている学校を訪問し、できるかぎり言語力テストを実施し、客観的評価結果を日常の指導に利用できるようにした。さらに、内外の外国語教育の開始年齢とその成果や日本人の英語とのバイリンガル、外国人の日本語とのバイリンガルについて広範囲の調査を実施した。その結果、バイリンガル教育やイマージョン教育の成功例はしかるべき条件がそろった場合のみに限られることがわかった。重要な要素として、(1)言語間の距離、(2)学習開始年齢、(3)学習言語として使用したか、単なる外国語としての学習か、(4)学校以外での接触時間が十分とれる言語環境か、(5)良い教員と良いプログラムがあるか、(6)家族が援助できるか、などであることがわかった。また、本研究の研究成果の報告として、ソウル、ホノルル、シドニー、ロンドンで大学や日本人学校・補習授業校の教員、父兄を対象に講演を行った。また、国内の大学、学校等でも多くの講演を行い、啓蒙に努めた。さらに、本研究の成果報告の1つとして、共同研究者ばかりでなく、英語教育やバイリンガル教育に関心のある研究者と共に今回の研究成果を含めた、日本人のバイリンガル、外国人の日本語とのバイリンガルに関する出版を準備中である。
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[Publications] 小野 博 他: "中国から来日した児童・生徒の日本語・中国語力及び計算力の調査とその応用" 中国帰国者定着促進センター紀要. 第6号. 278-292 (1998)
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[Publications] 坂本 優、小野 博: "海外補習授業校における日本人子女の日本語・英語力の追跡調査" 異文化間教育学会第19回大会抄録. 32-33 (1998)
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[Publications] 小野 博他: "音声の話速変換方式の放送及び語学学習への応用" 日本放送芸術学会九州・沖縄大会資料. 1-9 (1999)
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[Publications] 今井 篤、小野 博他: "高齢者を対象とした話速変換音声の評価" 日本音響学会1999年度春季研究発表会論文集I. 367-368 (1999)
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[Publications] 小野 博 他: "諸外国における外国人子女教育に対する基本理念と施策および教育情報サービスに関する調査研究" 国際日本語普及協会, 82-89 (1998)
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[Publications] 小野 博 他: "中国での学校選びにあたって 地球の暮らし方6中国" ダイヤモンド・ビッグ社, 155-157 (1999)
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[Publications] 小野 博 他: "バイリンガルからみたスズキ・メソード 21世紀の感性教育" 六甲出版, 97-117 (1999)