1997 Fiscal Year Annual Research Report
マルチメディアがもたらす文学・文化研究のパラダイム・シフトの研究
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09871086
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
有馬 哲夫 東北大学, 大学院・国際文化研究科, 助教授 (10168023)
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Keywords | マルチメディア / パラダイム・シフト |
Research Abstract |
1)東北大学大学院国際文化研究科のウェブサイトにホームページを開設した。そこにマルチメディアによる人文科学のパラダイム・シフトについての日本語と英語のアンケートをのせた。(平成9年5月) 2)及川昭文総合研究大学院大学教授(文部省科学研究費補助金重点領域研究「人文科学とコンピュータ」領域代表)と会談し、本研究の趣旨を説明した後、「人文科学とコンピュータ」で研究助成を受けている研究者への連絡、アンケートへの協力などの依頼をする。これに基づいて、安永尚志国文学資料館教授、村上征勝総合研究大学院大学教授など、この研究領域の研究者に電子メールによってアンケートを実施。(平成9年6月) 3)電子メールによってアメリカ合衆国の研究者にマルチメディアによる人文科学のパラダイム・シフトについてのアンケート調査を行う。(平成9年5月) 4)電子メールによるアンケート調査の結果を整理し、検討する。かつアメリカ合衆国の研究教育機関におけるマルチメディア・ラボ、ニューメディアラボについて情報収集を行う。(平成9年12月-10年3月) 以上の調査・研究によって得られた知見は、1)日本の研究・教育機関や研究者のマルチメディア応用が1つの機関、1人の研究者に限られているのに対し、アメリカ合衆国では、すでにネットワーク化が進み、マルチメディア応用に関して情報が共有され、個々の機関を越えた共同の取り組みがなされている。2)日本の研究教育機関に較べてアメリカ合衆国の機関の方がマルチメディア応用を盛んに実験し、実践している。の2点である。結論として、マルチメディア応用によって人文科学は特に学術的コミュニケーションの面で(文字データ、映像データの交換、インターネットの学術的利用など)で大きな変化を受けているといえる。
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