1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09874029
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
半沢 英一 金沢大学, 工学部, 助教授 (80142686)
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Keywords | 超関数 / デルタ関数 |
Research Abstract |
パラ超関数の理論におけるフーリエ変換論の可能性を探るとき,パラ超関数でのフーリエ変換に利用されるクラスを定義し,フーリエ変換・逆変換によって一対一対応し,微分を多項式の乗法に移し,積をたたみこみに移すなどの諸性質が期待される。その場合,シュヴァルツ超関数論的に,フーリエ・パラ超関数をパラ超関数の部分クラスとして定義しようとすれば,シュヴァルツ超関数での緩増加シュヴァルツ超関数を,拡張した形で定義することがまず考えられる。緩増加シュヴァルツ超関数の正則化は,緩増加無限回微分可能関数なので,緩増加パラ超関数を,緩増加タイプ有限パラ汎関数の大域的タイプ還元同値関係によって定義することが考えられる。しかし,緩増加無限同微分可能関数のフーリエ変換は,よく知られているように急減少超関数なので,この試案では一対一対応の保存が危ぶまれる。一方,急減少パラ汎関数というべきものを採るとき,これはフーリエ変換に関して閉じているので一対一対応も期待でき,緩増加シュバルツ超関数とのペアでフーリエ変換論が展開できるようなので,検討中である。
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