1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09874083
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
大須賀 敏明 千葉大学, 理学部, 助手 (80223816)
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Keywords | dialysis / membrane / copillary / filtration / heavy water / godolinium / spin-echo / contrast-enhance |
Research Abstract |
透析器は一万本の中空糸が束になっており、円筒容器に格納されている。中空糸の内部は濃度の濃い液が流れ、外部には水に近い溶液である透析液が流れ、内部の溶質を受け取る機構となっている。中空糸内部の圧力は、透析液の圧力より高く設定され透析液側から中空糸内部への輸送量は少なくなるように設計されている。多数の金属性パイプを規則的に並べたパイプの内部外部に液体を流す熱交換器の、詳細な流速分布の理論計算と実測は、原子炉の設計のために行われてきたが、その結果を透析器に応用することは困難である。透析器の中空糸は軟質ビニル製でウェイブを持っており 表面にひれがあり 局所的には隣どうし接触している。透析器の透析液の流速分布の実測を共同で開始した。 造影剤を透析液側に流し、核磁気共鳴映像法MRIによって透析液の流れの3次元分布を断層撮影し、従来行われていたx線断層撮影X-ray CTよりも、高い空間分解能で透析液の流速分布を観測した。中空糸の密度の均一性を確認し、数値計算による透析流のシミュレーションとの対比から、透析液の圧力分布を決定した中空糸内部と外部の圧力差から透析量を推算する従来のモデルで仮定せざるを得なかった透析液の圧力分布を正確に裏づけることができた。MRIの造影剤の濃度は極端に薄いため、透析液の流れを変えないで、測定する基本的な要領を得た。比重1.1の重水を透析液側に流し、MRIで測定した映像は、重水が透析液の下に潜り込む過程を観測し、X-ray CTによる透析流の観測において、比重が大きくなる 造影剤の濃度の高い場合は慎重な考察が必要なことを推測した。
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Research Products
(1 results)