1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09874087
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大竹 雄次 東京大学, 地震研究所, 助手 (60282729)
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Keywords | 地震計 / 磁気浮上 / 磁気吸引力 / 電磁石 / ソレノイドコイル / 高感度 / 広帯域 |
Research Abstract |
本年度の磁気バネを利用した振動検出器の開発は、まず解析的な計算で、研究目標に掲げた広帯域・高感度化がどこまで達成可能かを検討した。広帯域化の鍵となるのは、振り子となる磁気バネの固有周期である。近年の広帯域・高感度地震計は、フィーバック技術を利用し電気的に固有周期を360秒程度までのばしている。磁気バネでは、実現可能な磁場の強さ等のパラメータで、固有周期が500秒程度まで長くできることを計算により確認した。これは振り子の重りを磁気浮上させることと、磁気バネ機能を分離させたことにより可能となるものである。次に高感度化であるが、達成目標は数十μgalである。感度を低下させる要因は、ソレノイドコイルの磁場変動、重り浮上用磁場の漏洩成分の影響、気圧・温度変化、設置誤差(傾斜の許容度)、電気的なノイズ等が考えられる。解析的な計算では手始めに、磁気バネ用ソレノイドコイルの磁場変化の影響を検討した。コイル電流が市販電源の安定度である10^<-4>程度変化しても、検出誤差は数μgal程度に収まることがわかった。この結果からこの影響は問題がないと思われる。他の影響も現在検討中である。実際に達成可能な感度は、色々なパラメータが複合する為に計算のみでの評価は難しい。製作した振動検出器の性能評価も、新たに考えなければならない。このような理由から開発を効率よく行う為に、具体的な装置をまず設計・製作し、達成できる性能・問題点を洗い出すことにした。現在は、計算による解析と平行して磁気バネを利用した振動検出器の部品を製作している。その成果としては、セラミックベアリングの開発を終了した。基礎実験として重りの空気浮上を使った装置を製作中で、次の段階として磁気浮上に移行する予定である。
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Research Products
(1 results)