1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09874093
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
町田 忍 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70209469)
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Keywords | 磁気圏 / サブストーム / 可視化 / GEOTAIL / プラズモイド |
Research Abstract |
今年度はGEOTAIL衛星によって得られたプラズマ粒子と磁場の観測データについて、地磁気の観測データ(Pi-2脈動)によってサブストーム開始(オンセット)時刻を決定し、Milti-Dimensional Superposed Epoch Analysisと称する解析手法を用いて統計解析を行った。 この方法は、磁気圏子午面の座標空間(X-Z面)に、衛星のX座標、および、磁気圧に対するプラズマ圧の比(プラズマ・ベータ-値)をZ座標に置き換えて適用し、多数の現象に関する観測物理量を、その平面上で重ね合わせ、サブストームに伴う磁気圏の可視化を実現するもので、磁気圏尾部の時間変化や構造の詳細を知ることを目標としている。 今年度は、解析の結果として、オンセット前の成長期に、磁気圏遠尾部の地球半径の130倍程度の位置にあるDistant Neutral Line(DNL)が活発化することが示された。また、DNLの活動はオンセット以降も10分間あまり継続することが明らかにされた。さらに、重要な事柄として、オンセットの約3分前に、地球半径の20から30倍ほど隔たった夜側の磁気圏にNear-Earth Neutral Line(NENL)が形成され、そこから、地球向きおよび反地球向きの高速流が生成されることが示された。この現象はサブストームの発生原因を究明する上で非常に重要である。また、反地球向きの高速流はプラズモイドと呼ばる構造に対応するが、その生成・発達の過程や、運動の様子を客観的に可視化することができた。なお、研究の成果は、第102回地球電磁気・地球惑星圏学会講演会(於 北海道)や第4回国際サブストーム会議(於 浜名湖)において口頭発表し、現在、学会誌の投稿に向け作業中である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] J.Nakabayashi and S.Machida: "Electromagretic nybrid-code simulation of magnetic reconnedion:Velocity distribution fundions of accelirated cons" Geophysical Research Leffers. 24・11. 1339-1342 (1997)
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[Publications] A.Iede, S.Machida.他6名: "Statistical analysis of the plasmoid evolution with Geotail observatons" Journal of Geophysical Research. 103. 4453-4466 (1998)